内容紹介
下町の夜間中学校を舞台に様々な境遇の生徒に情熱を注ぐ教師との心の交流を描く。日本アカデミー賞6部門受賞作品。
日本アカデミー賞
最優秀作品賞、最優秀脚本賞、最優秀主演男優賞(西田敏行)、最優秀助演男優賞(田中邦衛)、新人賞(萩原聖人/裕木奈江)最優秀監督賞 6部門受賞
【ストーリー】
下町の一角にある夜間中学の教師・黒井は、卒業式も近づいたある日、卒業記念文集のための作文の授業を行う。原稿用紙にそれぞれの思いを綴る様々な職業、年齢の生徒たちの横顔を見ながら、黒井は彼らとの思い出を振り返る。孫もいる年になって入学してきた在日韓国人の女性・オモニ。髪の毛を染めたツッパリ少女・みどり。昼間は肉体労働に励む少年・カズ。父は中国人、母は日本人で五年前に中国から移住してきた青年・張。自閉症で登校拒否児だったえり子……。やがて給食の時間に、クラスの一員・イノさんが死んだという悲しい知らせが届く。突然の訃報に悲しむ黒井と生徒たちは、食後のホームルームの時間、イノさんの思い出を語り始める。不幸な生い立ちとその後の苦労、田島先生への恋心。そして突然病に倒れ、故郷の山形へ帰ったきり帰らぬ人となったこと。イノさんの人生を語り合ううち、いつしか黒井と生徒たちは人間の幸福について話し合うようになっていった。生徒と先生が汗を流して語り合う、これこそ授業だと確信する黒井先生に応えるかのように、えり子が、自分も夜間学校の先生になる、そしてこの場所に戻ってくる、と決意を語る。外はいつしか雪になっていた。
【スタッフ】
脚本: 山田洋次/朝間義隆
撮影: 高羽哲夫/長沼六男
音楽: 冨田 勲
監督: 山田洋次
【キャスト】
西田敏行/竹下景子/萩原聖人/中江有里/裕木奈江/渥美清/田中邦衛
【特典】
山田洋次監督 自作を語る
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東京下町の一角にある夜間学校の教師・黒井(西田敏行)は卒業間近の生徒たちに卒業文集のための作文を書かせながら、彼らひとりひとりとの思い出を振り返っていく。そんな折、クラスの一人イノさん(田中邦衛)が死んだという報が教室にもたらされた……。『男はつらいよ』シリーズなどの名匠・山田洋次監督が長年企画を温めていた夜間学校を題材にしたヒューマン映画の秀作。さまざまな事情から学校に通う老若男女の生徒たちと教師との交流を温かく描きながら、現実社会の厳しさや、その中で必死に生きている人間への讃歌を奏でていく。萩原聖人、結木奈江、中江有里などの若手が愛すべきタフガイ西田敏行の胸を借りて、のびのびと好演しているのもいい。叙情溢れる冨田勲の音楽も素晴らしい効果をあげている。好評につき、後にシリーズ化もされた。(増當竜也)