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太平洋戦争で日本の敗北が決定的になっていた昭和20年夏、肉弾特攻のために魚雷をくくりつけた洋上のドラム缶の中で待機し続ける“あいつ”(寺田農)は、内地でのさまざまなことを思い返していた。過酷な軍隊の訓練、親切な古本屋の老夫婦(笠智衆&北林谷栄)、そしてセーラー服の美しい少女うさぎ(大谷直子)のこと……。日本映画界の名アルチザン岡本喜八監督が、戦中派としての想いをコミカルに切なく描きあげた戦争青春映画の傑作。監督の代弁者でもある主人公のぼやきと嘆きと叫び、これがデビューとなった大谷直子の可憐さ、低予算を逆手にとったユニークなモノクロ映像テクニックの数々、そして佐藤勝のペーソス豊かな主題曲など、劇中に表れるすべての要素が戦争に青春を奪われた者たちのやるせなさを醸し出し、観る者の心に深く染み入ってくる。岡本監督初の自主製作映画でもあり、この後も彼は戦中派世代の想いを吐露し続けていった。(増當竜也)
内容(「キネマ旬報社」データベースより)
2005年2月にこの世を去った、『独立愚連隊』などで知られる昭和の名監督・宴F本喜八による戦争ドラマ。戦時中、特攻隊の隊員に任命されたひとりの青年。彼の特攻直前に与えられた1日だけの休日の中での体験を通して、戦争の愚かさを痛切に描く。
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