Amazon.co.jp
第1回の『球形の荒野』以来、その節目のたびに松本清張原作を取り上げてきた「火曜サスペンス劇場」が、放送1000回突破記念作品として松本清張物に取り組んだ力作。運送会社のトラックが真夜中の住宅地で民家の門を壊す事故を起こすも、警察は居眠り運転による単なる事故として扱う。その数日後、そのトラックを運転していた宮島(松田洋治)が再び事故を起こして死亡。翌々日、探偵事務所の所長である田中久子(十朱幸代)の絞殺死体が山林で発見される。同日に起きた2つの事件の5ヶ月前、妻・久子と一緒に探偵事務所を営む幸雄(古谷一行)は、山西美保(斉藤慶子)から夫の浮気調査の依頼を受けていた。
まったく関係なさそうな3つの事件が、皮肉に満ちた人間関係が浮き彫りにされていく中で、次第に重なってつづり合わされていく過程が実にスリリング。とりわけ、普通の家庭が持ちたかった還暦を迎えた初老の男・幸雄が、女ざかりの美保との愛欲のドロ沼にはまり込んでいくあたりのねっとりとした絡みは見ものだ。偶然という因縁と綿密に計算された執念とに彩られた復讐劇が迎える苦々しい結末には、映画1本を見終えたような充実感が残る。(麻生結一)
内容(「キネマ旬報社」データベースより)
「火曜サスペンス劇場」より、松本清張原作ドラマを紹介するシリーズ。古谷一行と十朱幸代主演の「事故」。ある事故をきっかけに、被害を受けた探偵事務所の夫婦を中心とした男女の過去の愛憎劇が明らかになっていく。
商品の説明をすべて表示する