出版社/著者からの内容紹介 【今号の特集】
特 集/変貌する自動車部品産業と加工技術
日本の自動車部品産業は,自動車メーカーからのニーズによって常に変化することを強いられてきました。さらに現在,好景気とはいえ,自動車メーカーのグローバルな競争の中で,部品メーカーもこれまでにない競争にさらされています。ここでは,日本の自動車を支えている自動車部品産業の現状と将来を考え,同時にそこでの最新技術を解説しています。
まず,<自動車部品産業の変化をよむ>と題して,購買の立場から見た自動車産業の動向を解説しています。さらに,本年7月に早稲田大学で開催された「自動車部品産業シンポジウム2004」について,まず「基調講演」,各パネラーによる現状の解説を要旨で解説し,さらに続いて行なわれたパネルディスカッションの内容を詳しく掲載しています。
つづく<自動車部品加工の最新技術をみる>では,各工作機械メーカーが,自動車部品加工へのニーズと,それに対応した最新のマシンおよび技術について解説しています。加えて,自動車部品で注目されている摺動部分への新しいコーティング技術についての解説もあります。
特別企画/加工現場の環境対策をどう進めるか
加工現場での環境対策で特に注目されるのが,各種工業用油の存在です。特に切削加工用油については,各事業所で使用量を減少させようという努力がなされています。ここでは,まず,セミドライ化(ミストクーラントの使用)により,職場環境の改善を図った事業所の例をレポートしています。また,加工現場の環境対策に使用される機器メーカーからの提案,さらに,環境問題に対応するまったく新しい潤滑油についての解説を掲載しています。
※内容は変更される場合があります。あらかじめご了承ください。
出版社/編集部からのコメント
今月号は,特集に加えて特別企画も掲載されています。
特集の「変貌する自動車部品産業と加工技術」では,自動車部品の加工技術だけではなく,経済的側面の理解の助けとするため,解説に加えて,7月に300名以上を集めて早稲田大学で開催された「自動車部品産業シンポジウム2004」のレポートにページを割いています。
このシンポジウムでは,日本自動車工業会会長の小枝至氏(日産自動車)の基調講演が行なわれた後,日本の自動車産業・自動車部品産業を政策からバックアップしている前経済産業省の田端祥久氏,購買の立場からいすゞ自動車の真島裕夫氏,日本自動車部品工業会会長の岡部弘氏(デンソー),世界最大の自動車エレクトロニクス部品メーカーであるデルファイのアジア・パシフィックオペレーションズプレジデントのDr.Choon T.Chon氏を迎えて,早稲田大学日本自動車部品産業研究所・所長の小林英夫教授の司会により,パネルディスカッションが行なわれました。本特集では,「基調講演」の内容,また各パネラーによる現状の解説の要旨を紹介,さらにパネルディスカッションの模様を紹介しています。
自動車部品加工の解説では,森精機製作所,ヤマザキマザック,大阪機工,シチズン精機の各工作機械メーカーが,自動車部品加工の最新のニーズとソリューションについて解説しています。また,日本バルザースが注目のカーボン系コーティング技術について解説しています。
特別企画「加工現場の環境対応をどう進めるか」では,加工現場の環境対応技術を具体的に解説しています。「レポート」では,30台以上のNC工作機械を有している精密部品加工業の事業所で,わずか半年で,全体の4割をセミドライ化し,作業環境の大幅な改善に成功した例を紹介しています。また,ナノメートルオーダのダイヤモンド,銀を使用して構成される環境対応の潤滑油の解説は,大変興味深い内容です。
そのほか,単独の記事では,MIMに関する技術解説が注目されます。さらに,新連載として,ゴム並みに振動を吸収する金属「M2052」についての解説,さらに日本の工作機械の変遷について,その道筋を丁寧にたどる解説を開始しました。