このCDの仕様
「わたしはこれまで、たくさんの素晴らしいアーティストとレコーディングしてきたけど、全部デュエットで通したアルバムを作ったことは一度もなかった。いまこそ、愛する友人たちや尊敬するアーティストたちにわたしのスタジオに来てもらって、生で一緒に歌うというアイデアを実行に移すべきときだと思ったんだ」
レイ・チャールズ 「わたしはレイ・チャールズのすべてが好きだわ。彼はどんな曲でも歌えるし、その歌はレイ・チャールズそのもので、最高よ。わたしが彼について何かを語るなんておこがましいわ。とにかくわたしは彼がとても好きだし、彼からすごく大きな影響を受けた。彼と一緒に歌えるなんて信じられないことよ。これほど名誉なことはないわ」
ノラ・ジョーンズ 「レイ・チャールズはわたしの目を開かせてくれた。人間の声があんなにもソウルフルで喜びに満ちたサウンドを発することができるなんて信じられないよ。それはレイでなくては出せないものなんだ。結局彼とは会うことができなかったが、今回このような機会を与えてもらって本当に光栄に感じている。彼は自分の持っているものをすべてわたしたちに与えてくれたんだと思う」
ジェームス・テイラー 「人がレイ・チャールズについて語るとき、わたしはただ黙って微笑むだけだ。あの笑顔、あの声、彼の音楽は喜びに満ちている。このレコーディングで、わたしたちはわたしの作った〈悲しみのバラード〉を採り上げた。彼は昨年、この曲をコンサートで歌った。わたしは、あのレイ・チャールズがわたしの曲をステージで歌ってくれたことに感激した。スタジオに入って彼と一緒に歌えたのは素晴らしい出来事だった。存在が音楽そのものとも言うべき人間と一緒に時を過ごすことほど幸せなことはない。彼はわたしのキャリアに大きな影響を与えた。彼が発売したレコードは何でも買ったものだ。あらゆる時代を通じて最高の歌手のひとりだよ。本当にかけがえのない経験だった」
エルトン・ジョン 「わたしはレイ・チャールズの音楽で育ったのよ。彼はわたしにとってソウル・マンの真髄とも言うべき人だわ。ナット・キング・コールとは対照的な存在と言ってもいいわね。レイはピアノとヴォーカルの天才よ。彼の作品とキャリアの一貫性と存在感は、すべてのアーティストの指針だわ。彼のアレンジは豊かでソウルフルで、同時にエレガンスに満ちている。それに楽しさ込めることも忘れていない。アメリカ国歌をあれほど時代を超えた讃歌にしてしまうことのできるアーティストが尊敬されないわけがないわ。このプロジェクトで彼と共演できて、とても誇りに感じているわ」
ナタリー・コール 「子供の頃に初めて聴いて以来、わたしはレイの熱烈なファンだった。12歳のとき、家族の友人が彼のアルバムがすべて収められたボックス・セットをわたしにプレゼントしてくれたのよ。わたしは彼から計り知れない影響を受けたわ。〈ドゥ・アイ・エヴァー・クロス・ユア・マインド〉は彼の歌ったカントリー&ウェスタン・ソングのなかでわたしの大好きな曲のひとつなの。彼とデュエットで歌って、この曲への思い入れはますます強くなったわ。レイと一緒にレコーディングすることはわたしの長年の夢だったのよ。このプロジェクトに参加できたことは、私にとって無上の誇りだし、これまでの人生のなかで最も感動的な体験だったわ」
ボニー・レイット 「レイ・チャールズに敬意を表したいと思っている人は多い。わたしたちにその機会が与えられるのは嬉しいかぎりだ。レイとわたしは親友なんだ。わたしの知るかぎり、わたしたちにやれる以上のことができる者はいないと思う。レイとのレコーディングは素晴らしい経験だった。わたしたちのような人間が、いまも若者に負けずに歌え、レコーディングできると誰が考えるだろうか?わたしたちのデュエットが特別なのは、その点なんだよ」
ウィリー・ネルソン 「レイ・チャールズと一緒に歌うなんて、しかもオーケストラをバックに、生で、彼の2フィート隣で歌うなんて、信じられないことだ。〈ヘイ・ガール〉という曲があったからこそ、そんな素晴らしい体験をすることができた。わたしはレイがこの曲を好きだということを知っていたんだ」
マイケル・マクドナルド 「レイは本当に素晴らしいアーティストだ。彼やビリー・プレストンのような昔からの仲間と一緒にレコーディングする機会が持てて嬉しいよ。3人の老練ミュージシャンがこの古典的なブルース・ナンバーで熱く燃え上がって共演する様は、さぞ見ものだっただろう。レイと一緒に彼の初期のヒット曲を歌えたことの喜びを、どう言い表したらいいのか分からないよ」
B・B・キング 「レイと一緒にレコーディングしたりステージで共演したりすると、いつも何か偉大なものに包まれていると感じるの。彼のような伝説の巨人と一緒に歌えるのは本当に名誉なことだわ。わたしはレイを聴いて育ったし、彼から多くのことを学んだ。人生や音楽界について多くの素晴らしいことを教えてくれる、彼のような良き先輩が持てて、わたしはとても恵まれていると思うわ」
グラディス・ナイト 「レイ・チャールズと同じスタジオに入ってとても緊張した。彼は単なる歌手やミュージシャンではない。他とかけ離れた最高の存在なんだ。〈虹の彼方に〉は素晴らしい曲で、わたしたち2人にぴったり合っていた。アレンジも極上だった。この並外れたデュエット・アルバムを聴いた人たちの反応が、とても楽しみだ。きっとみんな大切なものとしてそばに置いておきたくなるだろう。わたしが得た大切なものはと言えば、レイと同じスタジオでレコーディングしたという経験だ。それはわたしの人生のハイライトになった」
ジョニー・マティス 「レイ・チャールズと〈クレイジー・ラヴ〉をデュエットしたことは、わたしにとって無上の喜びだった。彼のような天才と一緒に歌うと魂が鼓舞されるのを感じるよ。レイはわたしが音楽を始めたときから敬愛していた人だ。言葉のすべての意味において、彼は本物のソウル・ブラザーだよ」
ヴァン・モリソン
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結果的に遺作となってしまったアルバムで、レコーディング中のレイの体調も決して万全ではなかったと聞いているが、そんなことを抜きにしても、これは本当に素晴らしいデュエット集だ。おしきせの企画モノなどではなく、曲も共演者もすべてレイ自ら選んでいる。だからこそ、これだけ豪華でヴァラエティに富んだメンツが次々と登場するにも関わらず、アルバム全体がひとつの作品のような統一感があるし、なにより、年輪を刻み込んだ滋味あふれるレイの歌声が胸に染みる。カントリーとソウルそれぞれの巨匠同士による共演となったウィリー・ネルソンとの「楽しかったあの頃」の歌詞の、なんと重みのあることか。レイが最後まで“ジーニアス(天才)”だったことを、まざまざと証明してみせた1枚。(木村ユタカ)
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