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思うようにいろんなことがはかどらず、ノイローゼ気味の科学者・早崎。だがそんな彼の前に“もう1人の自分”が出現。最初は幻覚だと思い込む早崎だが、分身は実体化しており、早崎の仕事を陰で助けつつ思うがままに生き、早崎の願望をどんどん叶えていく。そんな分身に次第に早崎は殺意を覚えて……。
自分探しの旅をブラック・コメディーの資質で描いた作品。誰もが思い通りに生きたいと思いつつもできずにいる現代で、どう生きるべきなのか改めて考えさせられる作品だ。マルチ画面を駆使して本体と分身が同一空間にいることを観客に信じ込ませ、殺人シーンを引いた画で見せることで背筋をゾクゾクさせる。黒沢監督らしい“映画”ならではの映像演出が、恐怖と笑いをいい具合に合致させている。役所広司のニ役の演じわけも神業的。(横森 文)
内容(「キネマ旬報社」データベースより)
『回路』の黒沢清が監督、役所広司が一人二役に挑戦した異色作。偶然にも大ヒット商品を開発し、次の商品にも多大な期待が寄せられているエリート研究者・早崎。そんなある日、早崎の分身(=ドッペルゲンガー)が突如現れ、欲望そのままに暴走し出し…。
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