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23歳という若さで、がんで余命2か月と宣告されたアン。彼女はやり残したことをノートに10コ、書き留める。オシャレのこと、ふたりの娘のこと、そして夫以外の男と付き合ってみること…。リストを作ったときから、アンの平凡だった人生がイキイキと動きだした。
死を目前にしながらも、その事実を誰にも明かさず、リストを作って実行していくことで、死の恐怖を回避し、幸せで甘い幕切れを求めるアン。自分の不運な運命を知っても、決して動揺せずに、残り少ない人生を最上のものにしようとするヒロインの強さが感動的。この役をほぼスッピンの自然体で演じたのはサラ・ポーリー。彼女が好演があったからこそ、アンという女性の短い人生は美しくスクリーンに息づいたといっても過言ではない。難を言えば、愛人になる男性(マーク・ラファロ)が魅力薄だったこと。夫役のスコット・スピードマンの方が華があり、逆のキャスティングだったら、感動も倍増したかも。とはいえ、死に向かっていく女性の人生を実に丁寧につづったイザベル・コヘット監督(&脚本)の手腕は見事。ペドロ・アルモドバルが彼女の才能に魅了され、製作を買って出たのも納得の映画である。(斎藤 香)
内容(「キネマ旬報社」データベースより)
『トーク・トゥ・ハー』のペドロ・アルモドバルが製作総指揮を務める感動ドラマ。若干23歳にして余命2ヵ月と宣告されたアンは、そのことを誰にも話さず生きることを決意する。彼女は“死ぬまでにしたいこと”リストを作り、死ぬための準備を始める。