内容紹介
因縁で結ばれた5人の男女の愛憎劇を描いた作品。監督・脚本はペドロ・アルモドバル(「私の秘密の花」)。出演はリベルト・ラバル、フランチェスカ・ネリ、ハビエル・バルデムほか。
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『オール・アバウト・マイ・マザー』などのペドロ・アルモドヴァル監督の1997年作品。イギリスの推理作家ルース・レンデルの『引き攣る肉』を原作にした緊張感あるプロットに、ほどよいメロドラマ風味をまぶした一作だ。
青年ビクトルは一晩を共にした女エレナに惚れ、その部屋に押しかけるが、通報を受けてやってきた刑事サンチョともみ合いになり、その相棒の刑事ダビデを拳銃で撃ってしまう。6年後、ビクトルが刑務所から出てきた頃、ダビデは車椅子バスケのスター選手に、そしてエレナはダビデの妻になっていた。ビクトル、エレナとダビデ、さらにサンチョとその妻クララまでを巻き込んで、愛と嫉妬とエロスが渦巻く悲喜劇が展開する。
肉欲の前に屈する愛、肉欲から生まれる愛。「ライブ・フレッシュ」(“生きた肉”)のタイトル通り、「肉欲」が登場人物の行動を動機づけ、人生を変えていく、その流転の面白さ。アルモドヴァル作品でおなじみのビビッドな画面作りは本作では若干おとなしめだが、代わりに「肉欲」の形をさまざまに切り取る映像が印象に残る。一番の見所は、ビクトルを演じるリベルト・ラバルの、扇情的な色気の中にイノセントさをのぞかせる存在感だろう。(安川正吾)