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本作はギネスブックの「前作から最も長いブランクをおいてリリースされたスタジオ・アルバム」部門の有力候補かも知れない。なんと言っても、ブルース・ポップの伝説的バンド、ヤードバーズが最後に正式なアルバム(新進気鋭のギタリスト、ジミー・ペイジをフィーチャーしたムラのある『Little Games』)をリリースしたとき、まだ人類は月面に着陸しておらず、トニー・ブレアは14歳の中学生で、「ホワイト・ストライプス(白い縞模様)」――彼らがジェフ・ベックと共演したライヴを見るかぎり、多くのヤードバーズのファンも彼らを気に入ることだろう――と言えば、道路の横断歩道のことでしかなかったのだから。もちろん今のヤードバーズには、60年代の全盛期のサイケデリックな孤高の域に達することはできないだろう。けれども本作には威厳があり、腹を引っこめようとしたり薄くなった髪をごまかそうとする落ちぶれた隠居ロックスターの出すサウンドではないことも確かだ。
オリジナルメンバーのクリス・ドレヤとジム・マッカーティを中心に再び集まった現在のラインアップの自慢は、元ドクター・フィールグッドのギタリスト兼共同作曲者のジョン"ジッピー"メイヨー、それに、ゲストとして招かれた派手なギタリストたちだ。ブライアン・メイ、スティーヴ・ヴァイ、ジョー・サトリアーニ、スラッシュ、それにジェフ・ベックさえも名を連ねている。絶頂期のトラック(「Shapes of Things」「For Your Love」など)を新たに再レコーディングするために、60年代の往年のヒット曲のプロダクション・ワークを「無意味」の一言で片付けてしまうのは、下手な言い訳かもしれない。だが少なくとも、あまりに長いブランクへの非難には、刺激的な新曲できっちり反論している。たとえば、「アフガンのサイケデリア」とバンドが言う「The Mystery of Being」は、かつてリッチー・ブラックモア率いるレインボーが作りだした幻想的なアラビア風ロックに通じるサウンドだ。また、キース・レルフへのトリビュート「An Original Man」は名うてのバーズ兄弟の最盛期に匹敵するし、「Crying Out for Love」は心と魂と感受性のこもった円熟のブルースである。本音を言えば、できることならローリング・ストーンズ並みの作曲能力の切れだけでもまだ健在であればよかった。(Kevin Maidment, Amazon.co.uk)
内容(「CDジャーナル」データベースより)
90'sなかばに再結成して活動を再開したヤードバーズの実に35年ぶりの新作。60'sのお馴染みの曲の再演もあってやたらと懐かしいが、ジム・マッカーティの書いた新曲が意外に出来がイイのは収穫。ジェフ・ベック、スラッシュ、ブライアン・メイらが参加。