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5.0 out of 5 stars
映画ってこうやって作るのか・・・, 2005/1/15
本作は、心理学や社会学を勉強した人や、興味がある人の間では非常に有名な事件を元にしたフィクションですが、多くを考えさせられる良い映画です。確かにこの映画の題材となった「スタンフォード大学事件」は事実です。 でも、実際の「スタンフォード大学事件」はこの映画で描かれているような事件ではありません。 確かに看守役と囚人役の間に「いざこざ」は起きたようですし、一時的な錯乱状態になった被験者が出たことは事実ですが、誰も死にませんし、軍も絡んでませんし、ましてや実験者側が制御不可能になるほど看守役が暴走するなどと言うことは全くありません。 また、裁判沙汰(係争中)になっているのも事実ですが、その理由は殺人や傷害といったものではなく、学問の自由と人権問題においてです。 つまりは、この映画は事実とはほとんど関係ないお話です。 でも、非常によく出来ています。しかも、しっかり面白い! この映画を見ると、集団がアンコントロールになる過程、加害と被害は社会的役割が背景にあること、人間を恣意的に凶暴にしたり、逆に従順にさせたりするのは極めて簡単な手順を踏めば良いことなどが分かります。 その意味では、確かに心理学を扱った映画といって良いでしょう。 実は大事件でもなんでもない単なる「事実」でも、監督の手腕とプロデュースの仕方によっては非常に面白い映画が出来るという模範例ですね。 この映画の製作スタッフの力量には脱帽です。おみそれしました。 それ故、「フィクションを事実と混同しない冷静さが必要である」というあたりまえのことも、改めて思いださせていただきました。 お勧めです。
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