Amazon.co.jp
名シナリオライター倉本聰が、任侠映画の大スター高倉健にエールをおくるべく記した脚本を、降旗康男監督が映画化。裏切り者の兄貴分(池部良)を殺した罪で服役していた加納秀次(高倉健)は、彼の忘れ形見(池上季実子)に「ブラジルの伯父さん」と偽って獄中から養育費を送り続けていた。そして15年の刑期を終えて、出所した彼を待ち受けていたものとは…。
時代の波に取り残された男の悲哀に「足長おじさん」の要素をミックスし、まさに「その後の任侠」映画といったテイストに貫かれた秀作。健さん映画の常連俳優が勢ぞろいしているのもうれしく、特に無口な板前を演じた小林稔侍は、これが出世作となった。親分(藤田進)が収集しているシャガールの絵に代表される、枯れた淡々とした味わい。クロード・チアリの哀切漂うギターの音色もやるせない。(的田也寸志)
内容(「キネマ旬報社」データベースより)
脚本家・倉本聰が挑む東映ヤクザ映画の世界。殺した相手の娘を気にかけ、伯父と偽り文通を続ける一方、堅気になれずヤクザの世界で破滅していく男の姿を描いたドラマ。仁侠映画独特の派手なアクションはなく、重厚な文芸調作品に仕上がっている。