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いわゆるスラッシュ・メタル・バンドのニューアルバムは、初めて音を聴く瞬間まである種の不安につきまとわれるものである。ヘヴィ・メタルのカテゴリーでは想像だにできない究極のスピード、激しさをギリギリまで追求していく難しさだろうか。アルバムも枚数を重ねるごとに、「グループの成長」という名による宗旨替え、もはやスラッシュとは呼べないレベルのサウンドに落ち着く傾向がままある。それをファンは何よりも恐れるものだ。
だが、スレイヤーに関してその心配は無用らしい。3作目となるこのアルバムは、スレイヤーの持ち味であるスピードとキレのある混じりっ気なしのスラッシュ・メタルが弾丸のように飛び出てくる。ひと言でアルバムを言い表わすなら、アグレッシヴ。しかも、ただラウドで速いだけではない。たとえば<1>のように、緩急・高低をひとつの曲の中で目まぐるしくも緻密に計算して展開するところがスレイヤーのこだわり。さすが、1983年のデビュー以来、アンスラックスやメガデス、メタリカとともに80年代以降のスラッシュ・メタル興隆に貢献したグループとして名前が挙げられるだけのことはある。スラッシュ・メタル界が世界に誇る貫禄の1枚だ。(富良仁 枝実)
内容(「CDジャーナル」データベースより)
トラッシュ/スラッシュ・メタルの傑作、86年発表作品の再発盤。過激な歌詞が問題になりリリース時にトラブったがぶじメジャー第1弾に。ツイン・ギターの構築美は今聴いてもカッコよい!