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ムーンライダーズの25周年記念アルバム。ロックンロール、パンク、ソウル、ヒップホップ、テクノ、ブルース、フォーク…と、ほとんど無限とも感じられるアイデアを奔放なエディット技術と、ぶっとんだ感性でレイアウトしたサウンドにまず圧倒される。
そして、「2001年9月11日(アメリカ同時多発テロ事件)」以降の空気をはっきりと反映しながら、なぜか50男の物悲しさも感じさせる歌詞世界にズブズブと引き込まれる。日本のロックの最初期から四半世紀にわたってシーンの第一線で活動してきた6人の音楽家たちの技と知識とキ○ガイぶりに最大級のリスペクト。こんなバンド、世界のどこにもない。(森 朋之)
内容 (「CDジャーナル・レビュー」より)
25周年だそうだ。個人ならともかく、その長さだけでも感心させられるが、この間一度も素人っぽさを失うことがなかったというあたりがこのバンドの圧倒的な存在感である。いまや素人ばかりじゃないかという意見もあるだろうが、このバンドの凄さは、素人っぽさをプロの名人芸にすりかえるという奇妙な逆転をなしえたことであり、ここでも、リズムは暴れるわ、コーラスは弾むわで、その辺の若い人たちよりはるかに冒険心に満ち、遊び心にあふれ、奔放で大胆。それでいて下品にならず、歌としての繊細な情緒が(それはたぶんに屈折していたりはするが)、一滴たりとも埋もれることなくしかと存在している。何かとんでもないものを相手取っていることへの証としての音楽への行為、その認識がこの人たちには脈々とあるからだ、と思う。流行に寄り添う、それが現役感に近づくのではないことも教えている。傑作。でも、完結はしていない。そこがもうライダーズらしくて。 (天辰保文) --- 2002年01月号