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『ムーラン・ルージュ』は、ニコール・キッドマン演じる高級娼婦とユアン・マクレガー演じる貧乏な青年詩人の禁断の愛のゆくえが描かれる豪華絢爛なミュージカル。『ロミオ&ジュリエット』のバズ・ラーマン監督がその卓越したセンスで、往年の「ミュージカル映画」の味わいをアヴァンギャルドに現代によみがえらせた1本だ。本盤はそのサウンドトラックである。
ベックとティンバランドによるデヴィッド・ボウイの<9>、U2のボノらによるT.Rexの<7>をはじめとする、ビッグ・アーティストによる70~80年代ヒット曲のカヴァーが満載の本作。クリスティーナ・アギレラ、ピンク、マイヤ、リル・キムという今をときめく4人の女性シンガーが競演した<2>が全米1位を獲得したことでも話題をさらった。
しかしこのサントラの中で一番の圧巻はニコール、ユアン両主演俳優が歌う<10>。レノン・マッカートニー作品からKISS、フィル・コリンズ、デヴィッド・ボウイ、エルトン・ジョンらの超有名ラブソングをメドレーにした作品だ。また、デヴィッド・フォスターがプロデュースしたデュエット・ソング<11>も出色の出来栄え。2人の歌も想像以上に(?)うまい。(今井直也)
内容 (「CDジャーナル・レビュー」より)
ニコール・キッドマン、ユアン・マクレガー主演の同名映画のサントラ。丸の内のOL的観点から言うと(?)クリスティーナ・アギレラやリル・キムらが歌う全米シングル・チャートNO.1の(2)とか、主演俳優自ら歌う(4)(10)(11)に目が行くんだろうけど、ま、それは置いといて……。BECKによるデヴィッド・ボウイのカヴァー(9)はティンバランド制作。ティンバランドといえば、“チキチキ”と呼ばれる複雑で凝ったビートで有名だが、ここではそんな彼独特のプロダクションはやや控え目。あくまでBECKの歌がメインだ。続いてアルバムが待たれるマッシヴ・アタックがボウイと組んだ(15)。マッシヴのどこまでも深く沈みこんでゆくようなダビーなトラックと、セクシーで耽美的なボウイのヴォーカル。この両者の相性はかなり良い。かつてはアンビエントの創始者、ブライアン・イーノと組んだボウイらしい好コラボレートだ。ルーファス・ウェインライト、ファットボーイ・スリムの新曲なんてのもある。 (土佐有明) --- 2001年08月号