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同じアメリカンカルテットによる同じ年の録音でも、『宝島』と本作では雰囲気がまったく違う。当時のキースは生と死について深く考えていたようで、『宝島』は生の側面からのアプローチ、本作はその反対側、死からのアプローチととらえることができる。扱っているテーマは同じでも、生と死のどちらに比重をおくかによって印象が違ってくるわけだ。
もっとも、生とか死とか、そんな哲学的な問題につきあわされるのはごめんだという人もいるだろう。たとえそうでも、特に問題はない。というのも、幻想的かつミステリアスなサウンドの原点には、そうしたキースの死生観があるというだけの話だからだ。なんの先入観もなく白紙の状態で聴いても、サウンドの美しさに魅了されるアルバムなのだ。
パーカッションとフルートをフィーチャーした、フォルクローレ調の演奏から始まるタイトル曲に、キースの美学が結集している。ちなみにこれ、23分近い長い演奏である。<2>はキースとチャーリー・ヘイデンによる荘厳なデュオ。(市川正二)
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