Amazon.co.jp
アメリカのサバービア(郊外)を舞台に、保守的な考えの人々の心の暗部をえぐる作品は、ある種、アメリカ映画のひとつのジャンルとなっているが、本作はその典型にして成功作。1973年のコネチカット州の郊外で、愛が冷めきった2組の夫婦による不倫や万引き、それぞれの子どもたちの悩みやセックスの目覚めが、不幸な事件に収斂していくさまを、繊細かつ鮮烈に描いていく。
台湾生まれでハリウッドでも成功を収めたアン・リー監督の演出は、登場人物のだれかに共感を寄せるわけでもなく、ひたすら冷徹に彼らの心情にすり寄っていく。その演出スタイルは、観る者に自分の心の奥底を再認識させるようで、ちょっと怖い。1960年代の流行を引きずった70年代ファッションやアクセサリー、必要以上に広い住宅が、郊外のリッチな人々の虚飾を代弁。物語の暗さに反して、樹氷や雪嵐(アイス・ストーム)が美しさを放ち、鮮やかなコントラストだ。親たちを演じる俳優はもちろんだが、イライジャ・ウッド、トビー・マグワイア、クリスティーナ・リッチという子どもたちも豪華キャスト。(斉藤博昭)
内容(「DVD NAVIGATOR」データベースより)
『ウェディング・バンケット』のアン・リーによる、家族の絆をテーマにしたシリアス・ドラマ。『フレンチ・キス』のケビン・クライン主演。チャプター付き。