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プロデューサー、ニック・ブレイスガードルのソロ・プロジェクトであるシケイン。シケインによる本作のようなアルバムは、なかなか受け入れられにくい。トランスから熱狂性だけを切り離したビートが、ひねりのないクラブ・ダンス音楽に乗って軽快に飛び跳ね、暗く汗くさい倉庫ではなく、きらめく太陽の光がよく似合うハイブリッドなハウス・ミュージックのように響く。そして、そのサウンドのまわりには、明るい色彩と若々しい美しさに満ちた理想化された偽りのおとぎ話の世界が広がっている。だからと言って問題はない。純粋テクノ主義者や気難しいファンが頭に来るのは、「テクノ」アーティストが、テクノ中毒「仲間」のふりをしてエレクトロニック・ミュージックを持ちだしながら、テクノ信者ではない一般リスナー狙いをする厚かましさだからだ。ブレイスガードと、オリーブやスニーカー・ピンプスやBT(『Movement in Still Life』で大注目を浴びた)といった同世代のアーティストたちは、テクノとポップ・ミュージックの境界線上で縄張りを争い、異なる戦略でさまざまな音源からサンプリングしている。シケインは本作で、この争いに鋭い一撃を加え、抜群の効果を上げている。微妙なグルーブと幸せな夢見心地の「Don't Give Up」にハスキー・ボイスを加えているのは、なんとブライアン・アダムスだ。たしかに、リアム・ギャラガーはボーカルをケミカル・ブラザーズに使わせているし、トーリ・エイモスも各地のクラブでヒットしたBTの「Blue Skies」に参加している。けれども、ブライアン・アダムスっていうのはどうだ? 奇をてらい過ぎていないか? それとも、ボーカルを巧みに利用して、すばらしく調子のいいダンス・アンセムを生みだしたと言うべきか? おそらくその意味を深く考えないのが一番だろう。イスに腰かけ、夏向きのグルーブを楽しみ、今なお進行形のこの音楽の直感を信頼して、やりたいようにさせればいいのだ。(Matthew Cooke, Amazon.com)
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Since the release of his debut album,
Far From The Maddening Crowds, Chicane's Nick Bracegirdle has been a bit of a busy chap. After tastefully reupholstered the Clannad classic "Theme From Harry's Game" into a melodic-trance masterpiece, he then confounded all expectations by taking rock atheist Bryan Adams to the top of the charts with the friskily euphoric "Don't Give Up". These pop-dance lovelies only paint half the picture though. In between the strident hooks and glacial breakdowns which characterise his Ibizan leanings, Bracegirdle also demonstrates a not-to-be-wasted classical training. The rest of the album pitches moist, velvety pads against ear-tickling flute and a smooth, cocooning ambience. The wistful "Autumn Tactics" glides along like a loved-up Beth Orton--distant guitars chiming over whispered breakbeats, while "Low Sun" taking the baton from A Man Called Adam is like a pure Balearic dawn. All in all, prerequisite summer listening. --
Paul Tierney
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