出版社 / 著者からの内容紹介
本書は、初期キリスト教文書「ユダの福音書」原典の日本語訳と、専門家による考察で構成されています。「ユダの福音書」はイエス・キリストを裏切ったユダの行動に対する「もう一つの見方」を示し、両者の関係に新たな光を当てたとされています。
以下は「ユダの福音書」に記載されている、イエスがユダに語った言葉の一部です。
「お前は、真の私を包むこの肉体を犠牲とし、すべての弟子たちを超える存在になるだろう」
「他の者たちから離れなさい。そうすれば、お前に[神の]王国の神秘を語って聞かせよう。その王国に至ることは可能だが、お前は大いに悲しむことになるだろう」
本書では、これらの言葉がどのような場面で語られ、どのような意味を持っていたかなど、「ユダの福音書」原典の日本語訳(注釈文つき)とともに、4人の専門家による、平易、かつ詳しい考察を収録いたしました。
内容(「BOOK」データベースより)
そのパピルス写本は、1600年もの間、エジプトの砂漠で眠っていた。1970年代に発見され、2001年にようやく入手できたこの写本を解読して、研究者たちは驚愕した。これこそ、初期キリスト教の時代以降、誰も目にしたことがなかった“幻の福音書”―イエスの裏切り者、ユダの視点から語られた『ユダの福音書』だったのだ。そしてそこに描かれたユダは、悪役どころか英雄だった。ユダの役割を大胆に再解釈したこの福音書の中で、イエスはユダに自分への裏切りを命じる。新約聖書の福音書の記述とは異なり、ユダは、真にイエスを理解した使徒だったのだ。初期キリスト教の教父たちに異端の烙印を押されて以来初めて、この驚くべき福音書は、今ようやくその全容を明らかにする。本書は原典をわかりやすく翻訳したうえで、詳細な注釈を加えて、初期のキリスト教の興味深い歴史的背景も説明している。イエス・キリストのメッセージを理解するための、新たな糸口となるに違いない。