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信用取引で野村を超え、急成長中のオンライン証券会社、松井証券。本書はその立役者となった社長、松井道夫の初の自伝である。
タイトルの「おやんなさいよ でも つまんないよ」とは、女婿として松井証券の後継者となった著者が、前任者の松井武に言われた言葉である。以来、著者は、それならおもしろくしてやろう、と経営改革に取り組んできた。営業の否定、手数料の大幅値下げ、株式保護預かり口座管理料の無料化…。絶妙なタイミングでドラスティックな改革を実現した松井道夫の経営手法と哲学が本人の力強い言葉で語られている。IT時代だからこそ人間にしかできない技能を磨くべきだとする主張や、顧客中心主義の考え方、「顧客は囲い込めない」という主張は、いまの経営者にとって参考になる部分が多いのではないだろうか。竹を割ったような主張からは、大勢に迎合せず、独自のやり方を貫く松井の反骨精神が伝わってくるようである。
本書にはまた、「自由気ままな放蕩生活に明け暮れた」という学生時代や運輸省に梯子(はしご)を外された経験から規制産業のもろさを学んだという日本郵船時代、妻との結婚から後を継ぐに至るまでの過程などもつづられている。人間・松井道夫を知りたい向きにとっても興味をひかれる1冊であろう。(土井英司)
内容(「BOOK」データベースより)
インターネット証券最大手、創業83年目にして東証一部直接上場を果たした松井証券社長・松井道夫が、「革命時代」の経営哲学やリーダー論、そして人生観を綴った初の書き下ろし。