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Web上で「専門の枠を超えた自由な研究」の実現を目指している永井俊哉。1万人を超える読者を持つ彼のメールマガジンの選りすぐりのエッセイが本になった。とはいえ「1日15分で教養が身に付く本」や「本になったメルマガ」など、この本に冠されたキャッチコピーは本書を正しく形容していないようだ。
よくある雑学本の比にならないほど、本書に収められた話題や情報は多い。「空間は本当に三次元か」「天皇の起源は何か」「金本位制は平和に貢献したか」など、数学、歴史、経済、哲学、宗教、各分野からのエッセイには、著者の切り開いた省察と専門的なコメントがついており、「根本的なところまで知りたい」という強烈な欲求が見え隠れしている。
本書は、メールマガジンがいつかたどり着くべき姿の、ひとつの極点を示しているのではないだろうか。作家や学者ら本格的な書き手の参入によりメルマガの質は飛躍的にアップし、広告や情報を定期的にたれ流すだけのものは、読み手にクリックひとつで閉じられてしまうようになった。情報化による速読時代に、読み手を文章の最後までひきつけておくには、著者のようにテーマを特化することでメルマガに底の深さを与え、博学的にフィールドを横に広げることで読み手を飽きさせない努力をするしかない。そういう意味で、本書はメルマガを縦書に印字し直した以上の何かであり、活字メディアの将来を占うためにも注目したい1冊であるのだ。(金子 遊)
出版社/著者からの内容紹介
大人気の学術系メルマガ/サイトがついに書籍に
155本のメルマガコンテンツから40本を厳選
難解なテーマも鮮やかな視点で徹底解剖
あらゆるジャンルに新しい見地から挑む
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