<著者 筒井ともみさん Amazon.co.jp インタビュー>
Q1:ご著作では毎回さまざまな「食べ物」に現代女性が関係し、幾多のシーンがつむがれていきますが、現代の女性たちの「食生活」にどのような感想を抱いておられますか?
「いくらブランド物にお金を使っても、本当に美しくはなれません。
ちゃんとした食材や心のこもった料理を体に取り入れていると、元気できれいな体になれるし、気持ちも豊かになりますよ。」
Q2. 「食べる」という行為に強いエロティシズムを担わせて書かれておられ
ますが、魅力的、あるいは官能的な「食べ方」をすると思われる女優さんを1人、
挙げていただけないでしょうか。
「さあ……。私はキャストを決めるとき、食事を共にします。食べる姿には、そのひとの品性がいちばんあらわれるから。たとえひとりの時でも、女性には箸置きをおいて、身ぎれいに食べてほしいな。」
Q3:食に関する欲求、好き嫌いはお強いほうですか?食べることはお好きですか?
「私はたいていのこと――お金にも物にも自分にさえも執着がないけれど、食べることに関してだけは手をぬきません。好き嫌いはナシ。まずいものが嫌いなだけ。
だから毎回おいしいものを食べようとは思わないが、まずいものは絶対口に入れません。ささやかなプライドであり、自分へのごほうびでもあります。」
Q4:不思議なエピソードがたくさん登場しますが(配達された石、など)それらは想像上の産物ですか?それとも事実からインスピレーションを得て書かれたのでしょうか?
「想像です。でも、事実と想像とどちらが真実なのかといえば、イマジネーションのこともあるわけです。
どの女も男もエピソードも、『私』から生まれたのです。」
Q5:「食べること」は人の暮らしにおいてどのように重要でしょうか?
「食事とセックスは、手をぬこうと思えばどこまでも手がぬけて貧しくなるし、大切にしようと思えばどんなにも大切にできます。そのひと次第。
『恋愛』は相手があるからすぐには自由にならないけど、『食事』はあなた次第で、今夜からでも豊かになれますよ。」
Q6:見た目には溌剌とし、活躍していても、実際は孤独な女性、悩める女性がたくさん登場します。働く現代女性のライフスタイル、心象風景にどのような感想を持っておられますか?
「みんな、本当は、一生けんめい。でも傷つくのが怖くてイヤだから、本当の自分の思いに眼をつむって、『みんなと同じ』になって安心したり、『だれかなんとかしてー』と、他者に欲求してみたりしていませんか? もっと自分を頼りにして下さい。案外、ひとってタフですから。」
Q7: 筒井さんのお書きになるものはさすがに「会話」が非常に魅力的と感じますが、実際に取材してお書きになるのでしょうか。俳優さんなど、実在の人物を想定してお書きになることもありますか?
「取材して書くことは、まずありません。
映画や舞台ではあらかじめキャストを決めることがあります。いずれにせよ、新しく『人物』を作るわけですから、その人物像をきちんとつかんでいれば、人物たちが勝手に話し出してくれるものなんです。うまくいったときはね。」