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フランス敗れたり
 
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フランス敗れたり (単行本)

アンドレ モーロワ (著), Andr´e Maurois (原著), 高野 弥一郎 (翻訳)
5つ星のうち 4.3  レビューをすべて見る (6件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

かつて日本国中を巻き込んだ大ベストセラー、待望の復刊。文学者アンドレ・モーロワが、フランス敗北の真因に迫ったドキュメンタリーが、日本の「今ここにある危機」を照射する。


内容(「MARC」データベースより)

文学者アンドレ・モーロワが、第二次大戦の緒戦でフランスがドイツ軍に瞬時に敗れた出来事を描き、敗北の真因に迫ったドキュメンタリー。日本の「今ここにある危機」をも照射する。昭和15年大観堂書店刊の再刊。

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5つ星のうち 4.0 電撃戦前に勝敗は決まっていた, 2005/8/15
強固なマジノ線を迂回して、中立国ベルギーを侵し防備の手薄な戦線に軽戦車群と飛行機を大量に投入して突破する、いわゆる電撃戦という戦略的/戦術的なイノベーションが独仏戦のドイツの主勝因であるというのが一般的な見方である。
しかし英国軍との連絡将校をつとめ、チャーチル、レノーといった当時の両国政界首脳とも交流があり、国家的機密に触れ得る立場にあった筆者は、祖国フランスの呆気ない瓦解を、実際に戦端が開かれる前に既に決していた歴史の必然と認識し、そこに至る原因を分析している。
共産主義の台頭が招来した階級間の相互不信が国家的統一感に生じさせた亀裂、伝統的な反英感情や平和思想の流行がドイツの意図への洞察を妨げたこと、世論に迎合する政界首脳や軍首脳の無気力が時宜にかなった意思決定を遅滞させたこと、宣戦布告後も必要な軍備の即時対外発注を行わず生産水準の極めて低調な内国産業の生産拡大で対応しようとした悠長さ、などが指摘されている。
まだフランスがドイツの占領に甘んじていた時期に発表され、昭和15年に出版された邦訳は、日本でも記録的なベストセラーとなった。
小説的技法も用いて戦時の混乱と絶望の描写をたくみに織り込みつつも、激情を抑えた明晰な分析で知的好奇心も充分に満足させてくれる。
巻末で「大英帝国衰亡史」の中西輝政がまとめの一章を設け、現代日本と当時のフランス世相/政策との類似性を検証している。
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12 人中、10人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 今、読むべき「歴史の教訓」, 2006/7/23
第一次大戦でドイツに勝利したフランスが第二次大戦ではドイツの電撃戦が始まるとマジノ線を突破され、なぜあっけなくドイツに降伏することになってしまったのか?
アンドレ・モーロワは第一次大戦では英国軍の連絡将校として働き、欧州大戦が始まると仏英軍と行動を共にして戦争の現場を知り、また仏英要人の生の声を聞く機会も多かった人である。その経験を踏まえて、本書はフランスの降伏後、米国に渡ったモーロワが執筆したものである。一口で言えば、ナチスドイツの眼前にある軍事的脅威をフランス(英国も)が正面から見ようとせず、徒らに時間を費やしてしまったことにあるといえようか。

驚くのは米国で1940年(昭和15年)9月に米国で発表された英訳版が同年11月には我が国で邦訳・出版され、3ヶ月後の昭和16年2月には200版を重ねる記録的なベストセラーとなったことである。日米開戦直前であり、当時の日本人の欧州情勢への関心の高さが窺い知れよう。因みに本書の出る2ヶ月前の昭和15年9月には日独伊同盟が締結されている。

本書は最初の出版から約65年の歳月を経て、再刊行されたものである。巻末には、当時の時代背景を知るのに有益な中西輝政氏の解説が付いている。同氏の「第三共和制のフランス(1871〜1940)」も「戦後日本」も、ともに『敗戦から生まれた民主主義の国』であり、安全保障に関しては危うさがあるという指摘には首肯できる。
今また歴史の教訓として日本人が読むべき書と言えよう。

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14 人中、11人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 あの「英国史」のモロアが思索するみちすじ, 2005/12/30
By 純ちゃん - レビューをすべて見る
(TOP 100 REVIEWER)   
 敗れ行くフランスの描写も秀逸だが、第六章はモロアの考え方を要約したような部分だ。彼はいまやアメリカへ渡る船上にあり、学童が走り回るまえのデッキチェアに座り、某氏と語り合っている。
 なぜかくもすみやかにフランスは敗れたのか???
 国民の士気が振るわなかったせいか。全体にみて然り。
 なぜか。1940年のフランスは不統一の国であった。外国の宣伝に弱かった。デモクラシーという形態の弱点がそこにある。世論を指導することと、世論に迎合することの差。時間が重要な要素であること。チャーチルはある程度成功した。英国で発明された議会制度は、他の国でよりも良く運用されている。「英国は貴族政治の国であるが故に、民主主義政治の国である。」 共和政体という語には公衆の利益に献身するという思想が含まれている。これが本質であろう・・・。

 本書の魅力は、モロア自身の体験を通して、こうした問題を考えることができる点にある。しかもあの「英国史」「フランス史」「アメリカ史」といったすぐれた史書と同じ筆でかかれていることで、1940年のみならず欧州2000年の歴史をベースに考えることができる点にあろう。
 モロアとは、すごい人だったと思う。
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