出版社/著者からの内容紹介
世界は、今、情報伝達技術、輸送技術の急速な発展、貿易や金融の自由化、冷戦構造の終焉、価値観の共通化が進む中で、グローバリゼーションが進展し、どんどん小さくなっている。企業の経営も、国際化が進んでいるのだが、その内容は近年、質的な変貌を遂げ、世界を一つのマーケットと捉えたボーダーレス・マネジメントが実施されている。国境を越えた大型合併、オフショアリングなどが進む中、コスト的には50%から80%の大幅な削減が進んでいる。本書では、このようなグローバル経営の実態と機能、そして、問題点と功罪を鮮明に指摘する中で、将来への展望を描いている。そして、グローバリゼーションに取り残された多くの日本企業の競争力回復への選択と道程を明示している。また、日本が世界のリーディング・カントリーとなるためには、今まさに、グローバルに通用するたくましい日本人が育つ必要があるとの視点から、個人としてグローバルに活躍している15名の個人のインタビュー・コメントも掲載していて興味深い。けっして評論的な経営書でなく、エクソンモービル副社長という経験をもつ筆者が書いた、実践的な本であり、また、今日ぁ 離哀蹇璽丱螢次璽轡腑鵑寮こΔ巴〓砲任盪温佑砲覆詼椶任△襦〓AUTHCOMMENTS: 1972年モービル石油に入社し、2003年に退職するまどの、31年間をグローバルカンパニーで勤めた私にとり、この本は、これまでの集大成である。
アメリカン・カンパニー(米国資本企業)が多国籍企業(マルチナショナル・コーポレーション)へと変化し、そしてさらに、ボーダーレスなグローバルカンパニー(世界企業)へと進化してきた。本書を読まれることにより、その政治的、経済的な背景、そして経営・組織の実態とグローバルマーケットというコンセプトが理解されると思う。しかし、グローバルマーケットが誕生したということは、文化、習慣や国民性の違いがなくなったことを意味しない。グローバルカンパニー、そしてアメリカのような巨大な国家が、あたかもそのような文化的な違いがなくなったと錯覚し、「単一文化的」な政策をとってしまうところに今日的な問題が生じる。それは、「近視眼的なグローバリゼーション」であり、海外の政府、消費者、従業員から強い反発を招く。グローバリゼーションはアメリカナイゼーションの押し付けだという反発もおこる。小さくなった世界での均質化、統合という力と、それぞれの文化、習慣、国民性を尊重する多様化、分散という二つの相反する力のバランスをどう図るかが大切だ。単一文化的でなく、多文化的なアプローチが要求される所以である。しか〓し、多文化的ということは無国籍ということを意味しない。日本には日本的なグローバリゼーションがあってしかるべきである。私は日本経済の回復の道程は、また日本経済がグローバリゼーションを乗り越えていく道程であると思う。そして、明治維新、戦後の復興期と同様に「強い個人」が育つ必要があると思う。その観点から、本書の中で、グローバルに活躍されている個人の方々から貴重なご意見をいただいた。グローバルな時代に生きる我々にとって大変示唆に富んでいる。企業人のみでなく、誰にでも幅広くお読みいただきたいと思う。
内容(「MARC」データベースより)
グローバリゼーションは多文化であっても無国籍ではない。日本には日本的なグローバリゼーションがあって然るべきだ。アメリカ的なガバナンスが完全でないことが明らかな今、グローバリゼーションに必要な取捨選択を考える。