日経ビジネス
部下に優しいのはダメ上司だ 毎年恒例の「新入社員による理想の上司アンケート」。近年上位を占めるのは、ドラマで渋い上司役を演じる男優、プロ野球の監督などだ。人間関係、コミュニケーションを重視する教師型上司が新人社員の理想だという。著者は、こうしたアンケートの趣旨に懐疑的である。「ならば新人たちの期待に応えよう」などと勘違いする上司は会社を滅ぼす、と一喝する。
上司としての心構え、部下の指導法など幹部教育の第一人者として活躍する著者は、返事や挨拶さえ満足にできない白紙の新人に好き勝手を言わせているアンケートなど何の意味も持たないと語る。良い上司とは、部下から恐れられる「鬼」でなければならない、それが本書に一貫する主張だ。
各章では、部下に甘くなりがちな上司の意識を分析しつつ、それを克服する方法、必要な資質を身に付ける法、具体的な人材育成プランなどを31の項目に分けて解説していく。
現場での対話などそのまま参考にできる実例が多く、ノウハウ本としても役に立ちそうだ。しかしそれ以上に、日々奮闘する中間管理者、経営幹部たちに「やる気」を起こさせる温かいエールに満ちた1冊である。
(日経ビジネス2000/2/14号 Copyright©日経BP社.All rights reserved.)
内容(「BOOK」データベースより)
本書は、組織の中で特に厳しい立場にいる中間管理者、経営幹部の皆さんに、どうすれば強くなることができるかの“指針”を示そうとして書き下ろした。まず、あなたの人間としての全体を見直す。ついで、ともすれば惰性に流れ、これまで大過なく過ごせたことで、ふやけて弱体化しているあなたを鍛え直す。その具体的方法を、三十一の章に盛り込んだ。