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天然ガスが日本を救う 知られざる資源の政治経済学
 
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天然ガスが日本を救う 知られざる資源の政治経済学 (単行本(ソフトカバー))

石井 彰 (著)
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商品の説明

内容紹介

空理空論、現実離れした議論が横行する環境、エネルギー問題。そこにリアルな認識での議論をと一石を投じた1冊。
著者の結論は明快だ。日本のエネルギー問題と環境問題を一挙に解決する救世主、それは天然ガスである。CO2排出量は石炭火力の3分の1であり、積極的に石炭・重油を天然ガスで代替すれば京都議定書も容易に達成できる。しかも、天然ガスは日本の近隣地域、ロシアも含めた「広域極東」に大量に眠っており、エネルギーの安定供給という観点からも天然ガスが優れている。
したがって、風力や太陽光発電などの再生可能エネルギーや、最近脚光を浴びているバイオ燃料などは、天然ガスの足元にも及ばない。

ロシアから欧州につながる天然ガスパイプラインに象徴されるように、欧米では天然ガスの利用が盛んである。一方、わが国では天然ガスの利用度が先進国で最低であり、その力に無知である。わが国有数の資源エコノミストである著者が、あまり真面目に取り上げられてこなかった資源である「天然ガス」について一般向けに書き下ろした。ロシアと中国、欧州との天然ガスを巡る綱引きなど、天然ガスの地政学についても詳述している。


内容(「BOOK」データベースより)

温暖化対策の「切り札」は天然ガス。わが国で過小評価されている資源の可能性を資源エコノミストが詳細に解説。

登録情報

  • 単行本(ソフトカバー): 224ページ
  • 出版社: 日経BP社 (2008/9/10)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4822247023
  • ISBN-13: 978-4822247027
  • 発売日: 2008/9/10
  • 商品の寸法: 19 x 13.6 x 1.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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5つ星のうち 5.0 本書をきっかけとして、天然ガスの重要性の理解が進むことを願いたい。, 2008/11/9
本書は、「天然ガス」の地球環境問題やエネルギー安全保障への知られざる優れた点を解説している。

地球温暖化に対して環境に優しいとされるバイオ燃料は、生産工程や輸送運搬そして発酵過程に石油が必要とされる。さらに、畑からは肥料の腐敗などによりCO2のほか、二酸化炭素の100〜300倍もの温暖化効果のある一酸化二窒素が生成されるという。

これと比較して、天然ガスは化学的に見ても主要エネルギーの中で炭素原子が最も少なく、CO2削減効果は、バイオ燃料とほぼ同じであり、食料との競合問題から見てもこれからのエネルギーとして天然ガスが適しているという。

なお、本書ではじめて知ったのであるが、水力発電は地球に優しいクリーンエネルギーといわれているが、雨が降った後に河川から大量の有機物を含んだ土砂を嫌気性バクテリアが分解してメタンガスが発生するという。何と、水田も同様にメタンガスの発生源という。
地球温暖化への取り組みは、CO2の削減だけではなく、もっと様々な観点から考えなければならないと思う。

また、本書は天然ガスをめぐる国際政治情勢にも詳しい。興味深いのは、ロシアとEUの間のパイプライン貿易である。ロシアが供給をカットすればEU側は直ちに代替手段に移るであろうし、その場合外貨収入の3分の1に上る天然ガス収入がなくなるロシアにとって大きな打撃になる、という相互関係が成り立っているという。さかのぼれば、ソ連時代に天然ガス貿易によって西欧と切っても切れない関係となったことにより、ベルリンの壁崩壊につながったとしている。こうした関係は、国際政治の安定化にもつながっているわけである。

アジア太平洋地域や極東ロシアも含めて日本周辺には、大量の天然ガス資源があるという。
その一方で、日本は世界の主要天然ガス消費国に比べてガスパイプラインの整備が著しく立ち遅れているという。一方、韓国ではすでに全国規模のパイプラインが完成している。

日本にとって、これからのエネルギーを考えた場合、「天然ガス」がいかに重要なものとなる可能性があるのか、そして、いかに我々が知らなかったのか考えさせられた。本書をきっかけとして、天然ガスの重要性の理解が進むことを願いたい。
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5つ星のうち 5.0 排出二酸化炭素量6%削減は可能! 京都議定書の公約達成の方法が分かる唯一無二の名著, 2009/3/12
日本が天然ガス・シフトを進めるだけで排出二酸化炭素量の6%削減は容易に実現できる。この明晰かつ卓越した論を本邦で初めて主張されたのが著者である。今後のエネルギー政策を考える上でこの本は必須である。これだけ質の高い本が知られていないのは残念だ。

今頃になって「温暖化は欧州の陰謀」と叫んでいる「開き直り派」は全員この一冊を読んでから口を開いた方が良い。本質的なのはエネルギー政策の方であって、温暖化ではない。高い効率を持つ上に、西太平洋一帯に新規の鉱床発見が相次いでいる天然ガスを無視することは、まさに国益に反する。

○最新の天然ガス火力発電を石炭火力と比較すると、排出二酸化炭素量は3〜6割も少ない
○ガス・コジェネレーション(電熱併給)のエネルギー効率は高いのに普及が遅れている
○大量のガス資源を持つロシアは歴史的に「信頼できるガス供給者」であった
○ガス火力発電は原子力より震災に圧倒的に強く、反対運動も放射性廃棄物の心配もない
○燃料電池の水素の供給源として既存の天然ガス・インフラが使用できて便利

何よりも鋭いのは、これだけメリットの大きい天然ガス利用の拡大を妨げるのは、「従来型の中央集権システムに固執したい電力業界」であるとの指摘だ。既得権益を守ろうとする抵抗勢力と考えると、彼らが自然エネルギーの普及を面従腹背で妨害しているのも辻褄が合う。

政界、経産省、環境省、そして有権者にとっては間違いなく必読書である。
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5つ星のうち 5.0 天然ガスをもっと活用して、無理のないCO2削減を!, 2009/8/1
本書を読んで、天然ガスは熱量単位あたりのCO2発生量が石油の7割石炭の55%であるのでCO2対策として強力で、しかも日本の周りの極東には豊富に埋蔵されているので、有効な活用が望まれると思いました。その他次の点が興味深く感じました。

・欧米はすでに天然ガスをエネルギー全体の2〜4割活用しており、その上でバイオ燃料・太陽光・風力など技術的・経済的にハードルの高いエネルギーを活用しようとしています。日本は肝心の天然ガスの活用を見過ごして、いきなりバイオ燃料・太陽光・風力エネルギーにチャレンジしているのです。さらに原子力に比べても天然ガスは地震に強いし、住民の反対も少ないとのことです。

・エネルギーの有効活用のためには、地域での天然ガスを活用した発電と廃熱活用を同時に行うこと(コジェネレーション)が効果的です。発電を分散化することが必要なのです。現在の大規模火力発電所による集中的な火力発電はエネルギーの3分の2を廃熱として捨てているからです。

・国際石油市場が成熟して流動性が高いのに対して、天然ガス市場は地政学的・政治的要素が強いそうです。ただし、ロシアがウクライナをいじめているというのは米国ネオコンの作り上げた神話だそうです。例えば、ロシア側がつきつけたウクライナ向け天然ガス価格のEU向け並み価格への大幅引き上げ要求も、もともとWTO(国際貿易機関)からロシア国内も含めた旧ソ連圏向け価格の国際価格化を長年提言されたことが背景にあり、ベラルーシやアルメニアなど親露政権の国にも同様に引き上げを要求しているからです。

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