日経BP企画
名経営者が、なぜ失敗するのか? 揺るぎのないブランドを構築しているかに見える安定企業や我が世の春を謳歌する注目企業が、ある1つの経営判断によって致命的な損失を被る事例は後を絶たない。本書は、世界的企業の破綻や不正行為とその原因に着目してきた著者らの調査チームが、6年にわたり約51社の大失敗事例を調査・研究した成果をまとめたものだ。
米ワールドコム、米エンロン、雪印乳業などの衝撃的な破綻劇から、米ゼネラル・モーターズ、米コカ・コーラ、ソニーなど、時のトップが招いた損失まで、取り上げるケーススタディーは多岐に及ぶ。本書ではそれら失敗の局面を「新規事業への進出」「イノベーションの導入」「M&A(企業の合併・買収)に乗り出す時」「競争相手に反撃しようとする時」の4つに分類し、原因を究明していく。
著者は、失敗の原因としてよく言われる経営者悪党説や無能説を否定し、むしろその逆だと言う。名経営者だからこそ失敗しやすい“7つの習慣”が隠されていると指摘し、「自分と会社が市場や環境を支配しているという勘違い」や「自分と会社の境を見失う公私混同」などについて解説する。大失敗には必ず兆候があると言い、トップの暴走、過度な誇大宣伝などに関する17のチェック項目を示す。
(日経ビジネス 2004/07/26 Copyright©2001 日経BP企画..All rights reserved.)
出版社/著者からの内容紹介
ダートマス大学の経営学の俊英が、経営者、企業への膨大な聞き取り調査をもとに、「なぜ名経営者がいたのにあの企業は失敗したのか?」という大命題の解を明かす、目からウロコの本格的経営学の書。アップルコンピュータ、モトローラ、サムソン自動車、イリジウムジョンソン&ジョンソン、リーバイス、ボーイング、ダイムラー・クライスラー、RJレイノルズ、マテル、大リーグのボストン・レッドソックス、ソニーそして雪印。日米欧韓の一流企業が、「名経営者」が指揮していたのに犯してしまった「失敗のケーススタディ」を、当事者に徹底的にインタビュー調査。緻密な分析で、「名経営者だからこそ」犯しやすい「失敗の原因」を明かす。ポイントは、名経営者は、名経営者であるがゆえにその時点その時点でパーフェクトな答えを作り出し、そのため急激な環境変化や新規市場参入の際には、結果として「間違った答え」を出してしまうこと。トップダウン経営によって中間管理職層の弱体化し、企業の機動力や柔軟性が失われがちになること。具体事例と、明晰な分析、そして鮮やかな処方箋をセットにした「経営者、失敗の研究」の集大成。