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なぜ「話」は通じないのか―コミュニケーションの不自由論
 
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なぜ「話」は通じないのか―コミュニケーションの不自由論 (単行本)

by 仲正 昌樹 (著)
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Product Description

内容(「BOOK」データベースより)

いま社会の様々な場面で「話」が通じなくなってはいないか?人の話をよく聴いたり読んだりしないまま、適当に分かったつもりになって、特定のキーワードにだけパブロフの犬のように反応するお子様な人たち。知識人から2ちゃんねらーまで、こうした困ったひとびとの増殖は、何を背景として生まれ、社会に何をもたらすのか。「話」が通じなくなるその構造を、気鋭の研究者が哲学・思想的な観点から分析。お互いが抱える「卑小な物語」の枠を超え、真の意味での「対話」の必要性を説く、哲学・思想エッセイ。日本社会に蔓延する「話が通じない病」を撃つ。


内容(「MARC」データベースより)

「歴史の終焉」のなせるわざ? 「大きな物語」が消滅したから? 知識人から2ちゃんねらーまで、日本社会に蔓延する「話が通じない病」を撃つ、哲学・思想エッセイ。

Product Details

  • 単行本: 260 pages
  • Publisher: 晶文社 (2005/6/25)
  • ISBN-10: 4794966709
  • ISBN-13: 978-4794966704
  • Release Date: 2005/6/25
  • Product Dimensions: 7.3 x 5.1 x 0.9 inches
  • Average Customer Review: 4.1 out of 5 stars  See all reviews (8 customer reviews)
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なぜ「話」は通じないのか―コミュニケーションの不自由論
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4 of 4 people found the following review helpful:
5.0 out of 5 stars まともに話ができるやつがいないのかという怒り, 2008/2/17
By 倒錯委員長 (横浜市と夢半ば) - See all my reviews
(TOP 500 REVIEWER)   
「哲学・思想エッセイ」と聞くと、本来は合間見えそうにないはずのその二つの言葉の合わさ
った響きが奇妙に聞こえるわけだが、読み終わった今、この本を一言で表現するならばまさに
「哲学・思想エッセイ」という言葉がピッタリくることがわかる。この本は哲学思想史を専門
とする著者が自身の身の回りでおきた「話」が通じなかったエピソードを後日談として―怒り
も交えて―語り(エッセイ)、その原因を哲学・思想の観点から考察するという形式をとって
いる。

筆者が論じる「話が通じない相手」とは、単純に耳を貸さないヤツだけでなく、一見コミュニ
ケーションが出来ているように見えても、議論は平行線をたどっているだけで、実はまったく
できていない(中島梓はそれを「コミュニケーションと言う名のディスコミュニケーション」
と呼んだ)ヤツや、相手の話している文脈のそのすべてを追うことなしに、センテンスの中の
ある一単語にだけ敏感に反応して激烈に反論してくるヤツのことでもある。そんな「話」の通
じない輩―筆者曰く「パブロフの犬」、「ワン君」―は、老若男女、どの階級、どの学歴にも
存在するらしい(この本を読んでいると、むしろ知的な階層ほど多いのではないかという気さ
えしてくる)。

筆者はこのワン君が増殖した理由を、「小さな物語」の増殖に求めている。
マルクス主義という「大きな物語」が信用されなくなった以降(ポストモダン)、みなが好き
勝手に「小さな物語」を作り始めた。その個々人の「セルフ物語」は一旦その個人の中で強固
に整合性を持ち始めると、なかなか改編できる代物ではない。さらに、その本人の中では誰も
が共有できる「大きな物語」だと思っているのだからたちが悪い。そんな異なった「物語」を
もった者同士で議論となり対立が生まれたとしても、それは弁証法のように何か発展性のある
対立にはならず、議論は結局はただのいがみ合いになってしまうのだと筆者は説く。

こんなふうに筆者は「話」が通じなくなった理由を、少々歯ごたえのある哲学史をからめて説
明してくれるのだが、本文にはたびたび彼が忌み嫌う「ワン君」たちへの忠告が挟まれる(そ
ういえば彼の『わかりやすさの罠』にもたくさんあったなあ)。いちいち挟まれているそれら
を読んでいくと、よほどこの人はネット上で嫌な思いをさせられてきたんだなあと、想像して
しまうわけである。
察するに、彼がこの本を書き上げた根本的なモチベーションになっているのは「なんでこうも
まともに話ができる/聴けるヤツがいないんだ!!」という悲壮感と怒りの気持ちだろう(筆
者は否定するかもしれないけれど)。この本が、哲学・思想オタクのためだけの閉じた内容に
なっていないのは、その悲壮感や怒りが「エッセイ」へとうまい具合に還元さているからでは
ないだろうか。


筆者本人が述べていることだが、彼は少々強迫神経症気味らしい。
今の時代、このようにまともな「話」をしようと心がける人間ほど病を患ってしまうものなの
かもしれない。
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12 of 14 people found the following review helpful:
5.0 out of 5 stars やがて自らへと..., 2005/7/17
なぜ話が通じないのかについて、そこにはことさら深い秘められた理由があるわけでもなく、ただ単に話をまともに聞けないからだということに尽きる...というと身も蓋もないが、人が話していることをきちんと聞いて対応するということは基本中の基本であるにも関わらず、意外に大変なことなのかもしれない。細部や論旨を見ないではじめから反対の立場に立っていたり(二項対立)、一部のキーワードだけに過剰反応して大局を見失ったり(言霊信仰)、そこで語られていることではなく語っている人に対して攻撃したり(対人論証)等等、本書ではひとがいかに話が聞けないかがこれでもかと畳み込むように語られていく。
最初は著者の体験に基づく毒舌ぶりに中てられながらも話の展開についつい引き込まれるが、気がつくとだんだんその刃が自らに向かってくるような恐ろしい本である。
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13 of 17 people found the following review helpful:
4.0 out of 5 stars 不自由の怒り, 2005/7/29
かぎりなく「正しい」ことだけを言っていると思う。

著者の身の回りの出来事をもとに、
いかに話の通じない人間が蔓延しているかをグチりまくっています。
怒りまくってます。

ただ、その軽い語り口の裏には、著者の確たる思考法が
しっかり展開されており
(それはとても基本的なものなのだけど、あまりにみんな分かっていないので)、
対話の基礎的なルールが学べるのではないでしょうか。
とくにヘボ院生にとっては有益。

ディスコミュニケーションの体験に共感すると同時に、
自分が著者の言う「パブロフのワン君」になっていないかを
あらためて考えさせられる。

2ちゃんねるなどでも言われているけど、
やはり小谷野敦氏を連想してしまう。
意識しているのでしょうか(本文に言及もあり)。
それとも、これは世代の問題なのでしょうか。

小谷野氏がヨコタ村上とやらを批判し続けることで、
結局、批判対象の名前を少なからず広めるのに貢献して
しまっているのと同じく、
本書で何度もダメ例として言及された藤木直美の名前を
売ってしまっているのではないか。
(もちろん両氏ともそんなことは分かっているはずだけれど)

加藤典洋-高橋哲哉の「戦後責任」論争の抱えた
コミュニケーションとしての問題点の整理は
とくに分かりやすいものだと思う。

エッセイといっても、「勉強になる」ものだと思います。

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Published on 2005/7/18 by Drar48

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