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単一民族神話の起源―「日本人」の自画像の系譜
 
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単一民族神話の起源―「日本人」の自画像の系譜 (ハードカバー)

by 小熊 英二 (著)
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単一民族神話の起源―「日本人」の自画像の系譜 + 「日本人」の境界―沖縄・アイヌ・台湾・朝鮮 植民地支配から復帰運動まで
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Product Description

出版社/著者からの内容紹介

大日本帝国時代から戦後にかけて,「日本人」の支配的な自画像といわれる単一民族神話が,いつ,どのように発生したか。
 民族の純血意識,均質な国民国家志向,異民族への差別や排斥など,民族というアイデンティティをめぐる膨大な言説の系譜と分析を行う。
EXCERPT: ここでわれわれは、まず二つの事実を確認しなければならない。一つは戦前の大日本帝国は、多民族国家であったということである。
 こんにちでは忘れられがちなことだが、一八九五年に台湾を、一九一〇年に朝鮮を併合していらい、総人口の三割におよぶ非日系人が臣民としてこの帝国に包含されていた。戦時中の「進め一億火の玉」という名高いスローガンにうたわれた「一億」とは、朝鮮や台湾を含めた帝国の総人口であり、当時のいわゆる内地人口は七千万ほどにすぎない。

内容(「BOOK」データベースより)

民族というアイデンティティをめぐる考察。多民族帝国であった大日本帝国から、単一民族神話の戦後日本へ。台湾侵略から100年、戦後50年のいま、明治から戦後までの日本民族についての言説を集大成。

Product Details

  • ハードカバー: 450 pages
  • Publisher: 新曜社 (1995/07)
  • Language: 日本語
  • ISBN-10: 4788505282
  • ISBN-13: 978-4788505285
  • Release Date: 1995/07
  • Product Dimensions: 7.3 x 5.3 x 1.5 inches
  • Average Customer Review: 4.4 out of 5 stars  See all reviews (8 customer reviews)
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63 of 75 people found the following review helpful:
4.0 out of 5 stars 日本人は単一民族、これ実は“神話”でしかない, 2004/7/9
By 盥アットマーク - See all my reviews
(TOP 100 REVIEWER)   
 この著書は日本人は単一民族なのか?日本は単一民族国家なのか?ということを論じているものではない。単一民族論という考え方、“神話”がどのように派生し定着するようになったのか、その学説の起源と変遷を細かく追っている。よく、日本人が国際化に順応出来ない理由として、「やっぱ日本人は単一民族だからなぁ」といったことが当たり前のように言われる。だが、この著書を読むと単一民族論が一般化するようになったのは戦後のことであり、明治以降、戦前までは混合民族論が主流だったという。日清、日露、韓国併合、大東亜共栄圏と、外部を取り込んでいく時勢には混合民族論が幅を利かせ、敗戦後、日本人一丸となって一からがんばっていこうという時勢には単一民族論が持ち上げられる。 単一民族論も混合民族論も“神話”に過ぎず、異なる者同士が共存していくために真に必要なことは神話からの脱却だと著者は結論付けている。“神話”に縛られているのは日本だけではない。メルティング・ポットといういわば混合民族論によって“アメリカ=世界”というグローバリズムを推し進めるアメリカにも“神話からの脱却”を求めるべきかもしれない。国家、民族の協調、共存を考える上で、大変示唆に富んだ著書である。
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34 of 43 people found the following review helpful:
5.0 out of 5 stars 最も日本で読まれている修士論文, 2005/10/9
By daepodong (DPRK) - See all my reviews
(TOP 100 REVIEWER)   
 だと思われます ;)
 著者の研究手法については巻頭で述べられている。知識社会学の手法を取っているのだが、膨大な資料を渉猟しそれが書かれた当時における「言説」をあぶり出すという手法は伝統的ながら、これが書かれた当時フィールドワークで収集したわずかなデータを質的に分析する、というタイプの研究がちょっとしたブームになっていた社会学の世界において、体力勝負(もちろん、知的体力という意味も含まれるが・・)という点において少なからぬインパクトを与えた。
 もちろん、本書の一番の魅力は、ありそうでなかった、タイトルに関する包括的な実証研究を呈示したことにある。今までも単一、あるいは複数民族国家論に関する単発的研究はいくらでも存在したが、このように戦前から戦後にかけて代表的な言説を収集し、可能な限り(成功しているかどうかは読者の判断次第だろう)政治的偏向を排して中庸な姿勢を貫こうとした(もちろんこのような研究を発想する著者の政治的スタンスが右のわけはないだろう)著者の努力はまさに敬服に値する。
 本書においてひとつ指摘しておきたいことは、欠点というほどではないが、道場親信が「占領と平和」で指摘したように、戦後の単一民族神話は、アメリカからある意味押し付けられた外来性の言説であるという側面を取り上げていないことにある。しかし、本書のボリュームからするとそこまで扱うのは無理だったかもしれない。
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31 of 40 people found the following review helpful:
5.0 out of 5 stars 単一 対 混合の歴史, 2006/6/24
本当に単純に言えば、この本は「単一民族論」と「混合民族論」の二つを思考のベースにして読み進めればいい。
しかし、何しろ膨大な人物と文献を取り扱い、またその時代の社会的な背景や国際的な背景、
さらには個人的背景や古代日本史をも念頭に置くことを時には必要とするので、
私の頭脳レベルでは混乱しないように頭の中を何とか整理しながら読み進めていくだけで精一杯であった。
だからといって途中で放り出したくなるようなモノでもなく、逆にどんどん引き込まれて、
時には感嘆し時には思慮深い状態にさせられる名著であることは間違いない。
特に結論のさばき方は、論文ゆえにまさに「学問的」であり、その多面的分析方法や論理性の高さゆえ、強い説得力をもって読者に迫る。
舌を巻くとはこのことだ。

小熊氏の他の著作でもそうだが、
「現在の当たり前がいかに過去では当たり前でなかったのか」や「時代の流れの中での言説の取り扱い」の重要性を痛感させられる。
95年の出版を知り「もっと早くこの本に出会っていれば…」なんて気持ちも湧き出した。
ところでこのところ、「日本人=サムライ(又は武士道魂)」という図式がよく見られるような気がする。
私はあまりこの意見に与しないのであるが、心理的同一性を求める「日本人=単一民族」の新たな生まれ変わりと考えられるかもしれない。
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