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ダーウィンのジレンマを解く―新規性の進化発生理論
 
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ダーウィンのジレンマを解く―新規性の進化発生理論 (単行本)

by マーク・W・カーシュナー (著), ジョン・C・ゲルハルト (著), 赤坂 甲治 (監修), 滋賀 陽子 (翻訳)
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Product Description

内容紹介

ランダムな変異という材料を自然選択のふるいにかけるだけで、生物たちの見事な形態と機能が都合のいいスピードで進化できるのか?複雑で精巧な組織は、なぜ未完成の段階で淘汰されずに進化できたのか?ダーウィン進化論の最大の弱点とされてきた謎が、進化発生学という新領域で解き明かされようとしている。
この新理論では、遺伝子の単なる「乗り物」にさえたとえられた生物の血肉の部分が、進化に道をつける主役に据えられる。しかも、生物の複雑さを還元主義的に解体して遺伝子に行き着くのとはまったく別の方向に、進化のメカニズムを探るべき広大な地平が開かれていることに、読者は目を瞠るだろう。本書の理論は「弱い連係」「探索的挙動」「拘束とひきかえの拘束解除」といった、生物を形づくる複雑なネットワークが生み出す性質に支えられている。複雑さそれ自体が、一見都合のいい進化に本質的な役割を果たしているのだ。本書は新しい進化観を展望する山頂へと、ふもとから一歩一歩、着実に読者を導いていく。このめざましい進化観の変革を見逃す手はない。
生物学のモジュール化とパターン化の基礎となるプロセスが、進化史のなかで保存され変化しないという議論や、その拘束が表現型の拘束を解除するという見解は、生物学の幅広い領域を刺激するだろう。


内容(「BOOK」データベースより)

ランダムな変異という材料を自然選択のふるいにかけるだけで、生物たちの見事な形態と機能が都合のいいスピードで進化できるのか?複雑で精巧な組織は、なぜ未完成の段階で淘汰されずに進化できたのか?ダーウィン進化論の最大の弱点とされてきた謎が、進化発生学という新領域で解き明かされようとしている。この新理論では、遺伝子の単なる「乗り物」にさえたとえられた生物の血肉の部分が、進化に道をつける主役に据えられる。しかも、生物の複雑さを還元主義的に解体して遺伝子に行き着くのとはまったく別の方向に、進化のメカニズムを探るべき広大な地平が開かれていることに、読者は目を瞠るだろう。本書の理論は「弱い連係」「探索的挙動」「拘束とひきかえの拘束解除」といった、生物を形づくる複雑なネットワークが生み出す性質に支えられている。複雑さそれ自体が、一見都合のいい進化に本質的な役割を果たしているのだ。本書は新しい進化観を展望する山頂へと、ふもとから一歩一歩、着実に読者を導いていく。このめざましい進化観の変革を見逃す手はない。生物系のモジュール化とパターン化の基礎となるプロセスが、進化史のなかで保存され変化しないという議論や、その拘束が表現型の拘束を解除するという見解は、生物学の幅広い領域を刺激するだろう。

Product Details

  • 単行本: 401 pages
  • Publisher: みすず書房 (2008/8/20)
  • Language: 日本語
  • ISBN-10: 4622074052
  • ISBN-13: 978-4622074052
  • Release Date: 2008/8/20
  • Product Dimensions: 7.5 x 5.1 x 1.2 inches
  • Average Customer Review: 3.5 out of 5 stars  See all reviews (4 customer reviews)
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12 of 17 people found the following review helpful:
3.0 out of 5 stars 重要なことは書いてあるが、タイトルにいうほど革新的ではない, 2008/9/9
By おばぼたる (愛知県名古屋市) - See all my reviews
・「ダーウィンのジレンマ」とは、小さくてランダムな遺伝的変異の蓄積がどうして統合的な新規形質に結びつくのか、という疑問のことである。
・このジレンマを解決し、進化理論の欠陥を補完させるアイデアとして本書で打ち出されるのが「促進的表現型変異理論」である。
・この「理論」を数行で要約するのは難しいが、あえて単純化するならば「生物には変化に対する適応力があり、それが制約の中での自由度となるために、総合的な新規形質が進化しやすくなっている」というものである。
・その考え方に異論はない。しかし、私の理解が正しければ、「階層性」や「拘束」があることで成立する部分的な「適応的可塑性」により「進化が上手くなってくる」というアイデアは、クリストファー・ウィルズ(「遺伝子の知恵」)、ブライアン・ホール(「進化発生学」)、ショーン・キャロル(「シマウマの縞 蝶の模様」)、池田清彦(「さよならダーウィニズム」)などでも繰り返し言われてきたことである。
・本書の新鮮な点は、生化学や細胞生物学が進化の問題とどう関わっているのかについて整理した点であろう(これらの分野と進化生物学との接点はつい忘れがちなので、私はとてもためになった)。
・残念な点は、文章(とくに生化学や細胞生物学に触れているあたり)が非常に読みにくい点である。もっとも、本書は要点の繰り返しがとても多いので、辛抱強く読みすすめればポイントを理解し損ねることはない。
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2 of 6 people found the following review helpful:
3.0 out of 5 stars 進化論の総括としては良いが、自説の新規性と説得力に欠ける, 2008/12/13
By 紫陽花 "玲瓏" (神奈川県相模原市) - See all my reviews
(TOP 50 REVIEWER)   
ダーウィンの進化論の根幹は突然変異と自然選択である。突然変異はランダムな方向に起こる事は周知。著者達の言う「ジレンマ」とは、変異がランダムに起きるのに、人間の眼のような精巧なデザインを持った器官が出来るのは何故か、と言う点である。本書では、それに対する革新的な科学理論を提唱するとの由。デザイン・パターンに関しては、S.B.キャロル「シマウマの縞 蝶の模様」で発生学を取り入れた画期的なエボデボ理論が発表されたが、著者が提唱するのは生物の連続性を重視した"促進的変異理論"である。

第一章では"保存"の概念を導入する。細胞内のプロセスには中核的役割(代謝等)を担うコア・プロセスがあって、その革新レベルがある点に到達したら、以後"永久"に維持される(表現型変異は続く)と主張する。"断続平衡説"を上回るビッグバンと自称する。コア・プロセスは表現型の産出に深く関わるので、保存と多様性の二元性が成立する。第二章は細胞的適応が進化的同化をもたらすという論の紹介。第三章は前章の例示、第四章は調整の説明。第五章では、表現型の変化を促すコア・プロセスの一部を成すプロセスを"探索的プロセス"と呼んで、その適応能力を論じる。この探索的プロセスが遺伝的変異が同時に起きる必要性を減じると言う。メインの変異に対して探索的プロセスが機能し、枝まで作用すると言うものだが、ツールキット遺伝子のスイッチングの言い換えのように思えた。第六章では、胚の"区画"に着目して、発生パターン形成プロセス説の増強とそれに伴う進化の"拘束解除"と言う概念を導入する。残りの部分は自身及び一般的な進化論の総括。

平たく言えば、「進化の主役はランダムに起きる突然変異ではなく、拘束された体細胞適応(保存されたコア・プロセス)だから、その結果はランダムにはなり得ない」との論だが、著者が言う程の新規性は感じられず、今後より深い検証が必要だろう。
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1 of 6 people found the following review helpful:
3.0 out of 5 stars 頭の中はなんとか整理整頓されましたが・・・, 2008/11/3
いい本です。生物の体内で融通が利くのだということになるでしょうか。でも、やっぱり何かつかみどころのなさが残りました。今までの学説を検証する丁寧さには舌を巻くうまさだと思います。私自身、読後、生物は環境に受身じゃなく、生物の体内でも恒常性を維持できる力から進化する方向へシフトできる力学はあるんだということで、促進的変異というのはあってもいいのかな、と最近思えてきました。ではその実在はどうなのかというと・・・まだ掴めていないというのが実情ですね。本書は、まだ、camblian explosionを解明できてはいないと思います。
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Published 10 months ago by Krokodil Gena

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