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信じない人のための〈宗教〉講義
 
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信じない人のための〈宗教〉講義 (単行本)

by 中村 圭志 (著)
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Product Description

内容紹介

「宗教」――身近に語られながら、実態の掴みにくい言葉である。とくに、自分は特定の宗教には属していないと信じている人(つまり多くの日本人)には、怪しい、近寄りがたいイメージがあるだろう。さらに、いまも世界の各地で「宗教」の名のもとに対立や紛争が激化している状況を聞き及ぶにつけ、怪しいイメージはさらに膨らむのではないだろうか。
そんな読者が「宗教」にたいして「距離を保ちつつ共感・共鳴して」いけるように、宗教とは歴史や共同体や社会と個人のはざまで生きている私たちが、ごく日常的に営んでいるさまざまな行ないの一つにほかならないことを、わかりやすく説得的に語る快著である。
世界の諸宗教の歴史と現在、それぞれの教えや実践の重なり合う要素と特異な要素を、これほどニュートラルな、かつユニークな語り口で説明することは、宗教学者や宗教家にはおそらくできないだろう。さらに、本書の肝というべき後半では、今日宗教をめぐる議論が錯綜しているのは、「制度的宗教」と「宗教的次元」がごちゃ混ぜになっているからだとして、新宗教なども視野に入れながら、超越的次元が現代社会に占める位置と役割を論じていく。
宗教紛争は近代的なアイデンティティ統治の産物である、現代宗教は日常的な功利性から横にずれた功利性に与する、リベラルな公共的討議の限界を超える普遍妥当的なヴィジョンが宗教として語られている等々、プラグマティックな卓見に満ちた現代宗教論が展開される。


内容(「BOOK」データベースより)

信じなくても「宗教」はある。伝統として。制度として。習慣として。「宗教」を通じて私たちの時代の足もとに光を当てる、「目からウロコ」の宗教講義。

Product Details

  • 単行本: 248 pages
  • Publisher: みすず書房 (2007/5/24)
  • Language: 日本語
  • ISBN-10: 4622072920
  • ISBN-13: 978-4622072928
  • Release Date: 2007/5/24
  • Product Dimensions: 7.5 x 5 x 1.1 inches
  • Average Customer Review: 4.8 out of 5 stars  See all reviews (5 customer reviews)
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5 of 7 people found the following review helpful:
5.0 out of 5 stars 宗教を知るはじめの一歩として、非常によくまとまっている, 2007/12/25
By θ - See all my reviews
(TOP 500 REVIEWER)   
現代宗教やカルト、原理主義などでメディアをにぎわす「宗教」、でも宗教って本当はどんなの?、そういう人の最初の一歩にもってこいの本。

ユダヤ教、キリスト教、イスラム教、仏教、儒教、道教、ヒンズー教などなどの考え方を、簡単に説明してくれる。

また、宗教という概念自体にばらつきがある、宗教といってもがちっとした固定的なものだとは一概には言えない、など、誤解しやすい点も忘れずに指摘している。

個人的には、人口比例の世界地図による宗教分布がわりと面白く思った。
インドがかなり大きいため、ヒンズーがかなり大きくなってたり、逆にキリスト教が思ったより狭くなってたり。

後半では、宗教とはどういうものか、あっちの世界とこっちの世界、など工夫を凝らした表現で説明している。
現代における宗教、という気になる問も相手にしている。

しかし、最後に筆者が言う「「宗教とは何か」よりも「私たちの時代とは何か」を考えようではないか」というのは重要な問題ではないか。


本書とあわせて「若者と現代宗教」「日本人はなぜ無宗教なのか」もオススメ(ともにちくま新書)
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6 of 9 people found the following review helpful:
4.0 out of 5 stars 「宗教」って、知ってる?, 2007/9/14
By B級イビルイーター "じゅりえった" (オーディンの住処 関西) - See all my reviews
(TOP 1000 REVIEWER)   
 身近にある宗教。だが実際はイメージ先行でその実態はよくわからない。そんな宗教を先入観無しに解説してくれるのがこの本。「宗教」を考える際にその入り口まで案内してくれる。

内容は「ユダヤ」「ヒンドゥー」「キリスト」「仏教」といった世界に存在する宗教を全てひっくるめて「宗教とはなんぞや?」ということを解説している。各宗教に関わる専門用語やらを注訳で解説してくれるので、生まれてこのかた正面から宗教に関わったことのない人でも大丈夫。また、堅そうな題名とうって変わり、文体は親切そのもので非常に読みやすい。解説の姿勢も宗教を否定も肯定もしない公平なものなので読んでいても安心だ。

各宗教を大きく解説しながら、徐々に身の回りの「宗教」へ解説を近づけていく。このおかげで「無宗教者」と論じている人間でも、案外宗教に縛られていることがよくわかってくる。宗教を信じていない人が、それでもお坊さんに頭が上がらない理由がチョットだけ理解できるのだ。「チョットだけだって!?」とおっしゃる方もいるだろうが、今まではそのチョットも理解出来ていなかったんだから大きな進歩である。それに「チョット」というのがいい。「チョット」が「もっと」に変わってくるからだ。その時気付くはずだ、自分が「宗教」を考える際の入り口に立てていることを。
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2 of 3 people found the following review helpful:
5.0 out of 5 stars 「宗教とは何か」よりも「私たちの時代とは何か」を考えようと著者は言う, 2007/11/5
By patella (千葉県) - See all my reviews
(TOP 1000 REVIEWER)   
 語りかけるような、とても柔らかい、時には柔らかすぎるかな、と思わせるような文章で、「宗教をどうとらえるか」という話が書かれている。表紙カバーにも明るい彩色の抽象画。ちょっとこれまでの「みすず書房の本」のイメージを変えてくれるような印象である。ちなみに、この表紙カバーの画は著者自身のもののようだ。

 短めの20章に分かれていて、前半はいろいろな宗教の来歴や概要説明が中心。「信じている人」には感情を害されるような表現もあるかもしれないが、それでも「他者にはこのような見方をされている」と受け止めて欲しいところ。自分の信じている宗教以外は案外「こんなものか」と許して読んでしまうかもしれない。
 個々の宗教を「柔らかく」概観していっても、著者の意図するのは「宗教とは何か」よりも宗教の捉え方を通して「私たちの時代とは何か」を考えること。「はじめに」に続く章のタイトルにいきなり「無限の多様性」とあるとおり、個々の宗教の定義をするより、しきれない多様性、言葉で切り取れない「宗教といわれるもの」の姿を浮き出していく。一神教、多神教という言葉でわけても、内情はどうか。世俗的な部分、精神的な部分、こころとかたちの問題にも境目はなさそう。それでも「宗教」で表現される「なにか」を人間は必要としてここまで来たのは確かなようである。。。
 世界を理解し、生きていく手段としての「宗教」。「信じる、信じない」は別にして、宗教といわれるものがそういう重要な役割を果たしてきたことは確かだろう。「宗教」という言葉でまとめられている概念に、今、この時代の私たちは何を感じ、求めているのか。「宗教とはなにか?」を問うより、そこに今の私たちは何をもとめようとしているのか、を考えることが大事だ、という著者のメッセージは最後の3章ぐらいを読むとよく伝わってくる。

 「もろもろの伝統のなかから「宗教」というカテゴリーあるいはアイデンティティーをデジタルに切り出したのは、近代西洋のロジックだったのではないか?(p231)」という著者の提示は、ちょっと虚をつかれた気もして「眼から鱗」だった。言葉で規定すること、切り取ることで理解は進展したと思う。しかし切り捨てたこともあるかも、と時々思い出す必要がある。そんなこともメッセージとして込められている気がする。これは「宗教」だけでなく、言葉で思考することすべてに通ずることではないだろうか。
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