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孤独のグルメ (扶桑社文庫)
 
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孤独のグルメ (扶桑社文庫) (文庫)

久住 昌之 (著), 谷口 ジロー (著)
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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介

孤独な男のアンチ食通の美学!
久住昌之「あとがきにかえて」から

 入ったことのない飲食店に入る時、ある種の「勇気」がいるのはなぜだろう。
 別に黒塗り壁の料亭にフリで入ろうというのでも、ネクタイ・ジャケット着用してない人お断りのフランス料理店に飛び込もうというのでもないのに、だ。
 単なる、いや単なると言っちゃ失礼だ、どこにでもありそうな、レバニラ炒め定食680円冷や奴付きなんてメニューの定食屋、半ちやんラーメン600円なんていうラーメン屋、そういう店に、しかし初めて入ってみようかどうしようか、という時の話である。
……(中略)……
 ひとりで入るコワサを、ビクビクしてる自分をわかっていながら、イイ店を見つけた時の喜び、早く人に教えたい…でも教えたくない、という気分。それが、グルメガイド読んで店の外にゾロゾロ並んで食う連中にわかるものかバカヤロー!



内容(「BOOK」データベースより)

主人公・井之頭五郎は、食べる。それも、よくある街角の定食屋やラーメン屋で、ひたすら食べる。時間や社会にとらわれず、幸福に空腹を満たすとき、彼はつかの間自分勝手になり、「自由」になる。孤独のグルメ―。それは、誰にも邪魔されず、気を使わずものを食べるという孤高の行為だ。そして、この行為こそが現代人に平等に与えられた、最高の「癒し」といえるのである。

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5つ星のうち 4.0 都会で働くリーマンのためのグルメ指南, 2005/6/22
 不思議なマンガである。1話8ページ程度の読みきり形式。
主人公である中年男が行く先々で食事をする。筋らしい筋は
ない。グルメ漫画のような、食べ物に対するもっともらしい
説明もない。有名な店にも行かない。また、行列に並ぶよう
なことはしない。街のどこにでもある食堂のありふれた料理
を食べる。豚肉炒めライス、シュウマイ、ハンバーグ・ラン
チ等々。

 文字にするとなんともそっけないものだが、何度も読み返
したい気持ちに駆られる。なぜだろうか。

 その秘密はタイトルに隠されている気がする。「孤独のグ
ルメ」の響きに寂しげな印象を受けるが、全然そんなことは
ない。むしろ、都会人が享受できる「癒し」なのである。

 都会が田舎に比べて長じている点は匿名性と選択の幅である。
自分の存在を消せる町があり、たくさんの食堂がある。
テイクアウトして公園で食べてもいい。自分自身で食事空間
を簡単にコーディネートできる自由を持っているのだ。

 お仕着せのない、時間と空間を大切にした食事。それを
夢中で掻きこむところがとても美味そうなのだ。谷口ジロー
の確かな画力がなせる技であるのはいうまでもない。

 闇雲に行列に並ぶ人達は本当にグルメなのだろうか。
そもそも、食事とは単に食べるだけの行為ではないように思
う。空間や時間もとても大切な要素である。そして、誰にも
邪魔されない、つかの間の孤独。せわしなく、ほっとかれな
い都会人にとっての貴重なひとときである。
 
 この作品は平成6年から8年にかけてPANJAという雑誌に
連載された。2000年文庫となり、ひっそりと版を重ねている。
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72 人中、69人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 純粋に食を楽しむ, 2007/1/8
どうと言う事のない、普段喰ってる物の話で、特にあそこの何が美味いとか、あそこのシェフはこういう工夫をしてるぞ、とかいうウンチクグルメの話ではない。

ふらりと立ち寄った店、買った駅弁、デパートの屋上のうどん。
たった一人でする外食。
わびしいか?寂しいか?

主人公の台詞が帯になっている
「モノを食べる時にはね 誰にも邪魔されず 自由で
 なんていうか救われてなきゃあ ダメなんだ
 独りで 静かで 豊かで・・」

たくさんの人間で囲む食卓の楽しさは格別だが、独りで静かに食う飯には「癒し」があるのだ、とまあ大げさに言えばこういうことらしい。

独り月下を散歩するような、静かなドラマに溢れているこの作品は、何ともいえない風情で、グルメ漫画というカテゴリからはみ出している。
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31 人中、30人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 ■自由を楽しみ格好もつけない一人の男のシンプルかつきままな独白食事随筆, 2006/8/22
貿易古物商を一人で営む主人公が、仕事の合間にたしなむ食事の体験談を描いた形をとっている、ごくごく普通の中年男性による食事体験記。タイトルにグルメとうたってはいるがグルメ漫画にあるような高級レストランをはしごしたり、産地特産の名物にターゲットを絞ったりというような格好付けた話ではない。ありきたりな食堂、売店の食べ物、ふらりと立ち寄った回転寿司屋など、庶民になじみの深い、どこにでもあるような「日常生活の中のグルメ」が描かれている。

谷口ジロー氏の繊細でリアルなタッチや、主人公の「ちょっと格好つけたいんだけど、ついつい地が出てしまらない、そしてなによりもおう盛な食欲に正直」な行動が、読者に親近感を与えてくれる。製鉄所のそばで焼き肉を食べた時「まるで俺の体は製鉄所、胃はその溶鉱炉のようだ」と表現し、さらに食い続けると「人間火力発電所だ」と表現がより過激になったり、夜食代わりにちょっとコンビニに立ち寄って食事を買おうとしたらついつい買いすぎて2000円近くものコンビニの料理を机の上に並べ、それを平らげつつも「俺……いったいなにやってるんだろう」と自嘲したりなど、実に人間くささがにじみ出ている。あくまでも「孤独」であって「孤高」でないのがほほえましい。

こんな食事の楽しみ方をしながら生きる生き方もいいな、と思わせてくれる、不思議な魅力を持たせてくれる内容ではある。本編連載時にはさほど人気が出なかったのか、色々細かい設定が用意されていただろうに、それを消化しきれずにシリーズは終了したもよう。石坂浩二か石田純一あたりに主人公を演じさせてドラマ化しても面白そうな気がする。
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投稿日: 20か月前 投稿者: ぴか

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