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ゆれる (単行本)

西川 美和 (著)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

東京でカメラマンとして活躍する弟。実家に残り、家業と父親の世話に明け暮れる兄。対照的な兄弟、だが二人は互いを尊敬していた、あの事件が起こるまでは…。監督デビュー作『蛇イチゴ』で映画賞を総ナメにした俊英・西川美和が4年ぶりに挑んだ完全オリジナル作品を、自らが小説化。


内容(「MARC」データベースより)

東京でカメラマンとして活躍する弟。実家に残り、家業と父親の世話に明け暮れる兄。対照的な兄弟。だがふたりは互いを尊敬していた。あの事件が起こるまでは…。2006年7月公開映画を、監督自らが小説化。

登録情報

  • 単行本: 220ページ
  • 出版社: ポプラ社 (2006/06)
  • ISBN-10: 4591093034
  • ISBN-13: 978-4591093030
  • 発売日: 2006/06
  • 商品の寸法: 19 x 12.4 x 2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.6  レビューをすべて見る (22件のカスタマーレビュー)
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5つ星のうち 5.0 ぞくっとする読後感。, 2006/6/18
映画は役者がいいので見てみたいなと思っていましたが、
小説化されているとは知らず、書店でふと手に取りました。
映像からきた作家さんなので、文章は懲りすぎず、平易です。
しかし、構成や表現がうまく、作家さんが同年代の女性でもあったので
とても読んでみたくなり購入しました。
短い話ですので、時間はかからずに読めます。
とある家族とある事件に関する物語で、その関係者たちの一人称で次々に語られる、
各章ごとの話の進め方が絶妙です。
映画はまだ公開されていないので、なんとも言えないですが、
活字であるがゆえに可能な表現もところどころにあり、
とても引き込まれてしまいました。
閉塞感溢れる家族関係、同じく閉塞感に詰まっていく田舎町、
尊敬・羨望の気持ちと絡み合うどうしようもない負の感情、
どれも新しいテーマではありませんが、その手法は見事なもので、
読んだ後に、ぞくっとするような、鳥肌の立つような思いがしました。
じぶんが家族を含めた他人と、社会と、いかに関わって生きていくかについても
考えさせられました。
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17 人中、16人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 映画と相互に補完し合ってひとつの世界を創り上げている, 2007/2/2
公開当時、映画を先に観てしまっていた。作品が最後のひとコマで緊張が最高潮に達し、小さな、あるかなきかの笑顔でぷつんっと幕を閉じたあと、スタッフロールが流れる間中、嗚咽を押し留めることができなかった。感じ方、解釈の仕方はひとによって違うだろうけれど、私は「血縁」というものの混沌とした本性を何て残酷に描いた作品なんだろう、と思った。

あれから半年、映画の脚本・監督にあたった西川美和の手による「原作」を読むことで、再びこの作品世界へと戻ってきた。

西川美和というひとは小説家、ではないと思う。語り口は巧みだが、それ以前の問題、「文章」があまり上手でない。読んでいて、日本語表現に違和感を感じる部分も多々あった。

けれど読み終えて、読んで良かったと感じる。映画と、この原作本とが補完し合うことで、初めて物語の全体像がくっきりと浮かび上がってきた、ように感じられたからだ。

どちらが良い、悪いということではもちろんないのだが、映画の方は「言葉にしないことによってむしろ雄弁に語られ」たものがあった。逆に、この原作本では、映画にあったような空気感(渓谷の情景、水音、表情、交わされる会話の中の一瞬の間など…)のような、非言語的なものが一切介入しない分、つづられた言葉の行間に横たわる微妙な綾や機微、情緒のようなものが澄明に浮き上がってくる。

映画を先に観てしまっているので、読みながら私の脳裏には当然、映画の場面、情景が甦っていた。読み進めてゆく内容が、全て違和感なくぴたりぴたりと映画の場面に吸い付くように、映画館のスクリーン上で観た画の色彩をより鮮やかに、または陰影をよりはっきりとつけてゆくように収まってゆく感覚だった。

映画を先に観ていなかったらどういう画を描いただろう、ということを考えながら読んだが、それはやっぱり、判らない。映画を観ずに原作を先に読んでいたら、何だ下らない、と思ったかもしれないし。或いはまた違った画を脳裏に描きつつも、やはり胸を打たれたかもしれない。

どうあれ、映画を先に観てしまっていた私に言えることは、

『映画を観てから読むと、
 読み終えてから再び映画の方も観たくなりますよ』

という、これだけ。
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6 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 著者の才能を感じさせる, 2006/8/31
著者が自身で監督した映画の原作小説である。登場人物一人一人を丁寧に描写し、各登場人物の視線・言葉で一つの章を構成しつつ、物語を進める手法は新鮮である。
一つの事件をきっかけにゆれる登場人物一人一人の深層心理を題材とした「深み」と「うまさ」を感じさせる作りとなっており、最後まで読む者を全く飽きさせないばかりか、更に深みに引きずり込まれる感がある。
小説としても一級品である上に映画も監督として製作、好評を得ているなど、その才能には今後も期待したい。
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投稿日: 2006/12/17 投稿者: 酔狸

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