著者が秘書の職にあったのは、93年5月から98年末にかけて。田中角栄の死や阪神大震災、地下鉄サリン事件など、日本社会の根本的な価値観が問われる出来事が立て続けに起きたなか、立花隆が最も精力的に活躍していた時期にあたる。ただでさえ原稿の締め切りに追われる多忙な毎日にも関わらず、さらに東大研究所の客員教授を引き受け、学生と身近に接する立花隆のパワーは驚異的でさえある。また、立花隆の魅力でもある、複雑に絡んだ糸を1本にほぐしていくような明快な論理が生み出される過程が、秘書でなければ描けない説得力をもって明らかにされている。
ただし、本書は、無批判にただひたすら立花隆を礼賛する書ではない。その周辺の人物や、著者自身の生活に関する日記的な描写も多いほか、立花隆の仕事ぶりも、ある一線を隔てて描写しているような客観性がある。そして、本書のラストには、立花隆に対する忠告めいたくだりも用意されている。分析に長けた「知の巨人」として社会に影響力を与えてきたからこそ、今度は自分自身の言葉で、自分自身の思いを明言して欲しい──。立花に宛てたこんな内容の手紙に、同じ思いを抱く立花ファンも多いはずだ。(朝倉真弓)
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