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物は言いよう (単行本)

斎藤 美奈子 (著)
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商品の説明

出版社 / 著者からの内容紹介

『噂の眞相』の連載に大幅に加筆して単行本化。笑いながら自然に身につくフェミ感覚。女性相手に「語るに落ちる」のが怖い人も、セクハラ発言にうんざりしている人も必読です。


内容(「BOOK」データベースより)

性や性別についての望ましくない言動を検討するための基準です。しかし、意識のありようまではとやかくいいません(心の中で「このブス」「このクソババア」と思うのはかまわない。)せめて、おおやけの場ではそれに相応しいマナーを身につけよう、との趣旨で考案されました。本書を通して、笑いながらFC(フェミコード)感覚を身につければ、いやーなセクハラ、思わぬセクハラとは、もうさようならです。

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5つ星のうち 5.0 セクハラ発言をチェックする過激な実用書?, 2004/11/17
 本書は『噂の真相』に連載されていたコラム「性差万別」を単行本化したものだが、実に料理の仕方がうまい。まったくべつもののようによみがえった。懇切丁寧でわかりやすく、過激で面白い。何が面白いのか? 
「子どもを一人もつくらない女性が自由を謳歌して、楽しんで、年とって税金で面倒みなさいというのはおかしい」という、ご存知、森喜朗元首相のとんでもない発言。この発言がどういう場でなされたのかを解説し、彼のサービス精神がなせる発言だったことなど、背景がわかるように解説されている。そしてこのような発言をしないための対策まで提示する。ただの批判だけではなく蹴飛ばしても助け起こすからエライ。
 このほかに、「西洋では」「日本では」と「では、では」を連発する“出羽おば”のマークス寿子の自己矛盾をついたり、森巣博、姜尚中の「おれのちんぽこ大きいぞ論」を公の発言としてはNGであることを冷静に忠告したり、時実新子の「男の人と替わってちょうだい!」の傲慢発言を冷笑したり、読んでいて不安になった。ここまで言っちゃっていいの?というくらい、大橋巨泉、林真理子、石原慎太郎、小泉純一郎、曽野綾子、などなど大物がぞくぞく登場してくる。本書に登場する人たちの恨みつらみがいつか、<斎藤美奈子、右翼少年に刺される!>なんて形であらわれなきゃいいけれど・・・・・・。
 一見なにげない発言やどこが差別発言なの?というよう微妙な発言まで、フェミコード(フェミコードとは聞きなれない言葉だが、公の場での言動がセクハラや性差別にならないための基準、規範のこと)でみごとに解説した超過激なフェミニズム読本。フェミニズムが嫌いな人でもまったく抵抗無く楽しく読めるし、付録の「ご主人と奥さま」問題については、日ごろから疑問に思っていたのでじつに役立つ。やっぱりこれって実用書だわ。
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19 人中、18人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 セクハラ版「紋切型辞典」, 2004/12/8
「このごろ元気な女性が多くなって」「女性ならではの感性の芥川賞作品も出てきたし」「ぜひ女性の立場で風通しのいい社会つくってほしい」けど「でもこれってぶっちゃけ話題づくりでしょ」「もともと男と女は脳が違う」し「男女差はあって当然」なのに、夫婦別姓って「たかが苗字のことで大騒ぎ」その上「子供もつくらず自由を謳歌しといて年とったら税金でめんどうみろ」なんてふざけんな「ババア」いくら男が「女とみれば襲いかかる黒ヒョウ」といえども「レイプする元気」もなくなるよ。でも「涙は女の武器」泣かれると弱いぜ……これ全部、斎藤美奈子的にはセクハラです。
 要は紋切型なんだね、セクハラって。「男がこういうこと言いそうだよなー」と思ってるとまさにその通りに言われるからハラが立つ。フロベールの「紋切型辞典」は、それを読んだ人が恥ずかしくて二度と口に出せなくなってしまう紋切型の言葉を並べた、ある種暴力的な本だ……ということを蓮實重彦の「物語批判序説」で知ったわけだが、これも八十年代には、何かエラソーなこと言うと“それって物語でしょ”と返されてしまう怖い本だった。「物は言いよう」がセクハラ版「紋切型辞典」になって、セクハラ的言説のひとつでもふたつでも封じてくれれば幸い。
 それにしても男って不思議な生き物で、強気なセクハラ発言をした人ほど、とたんに気弱になり、自己フォローに走るもその道筋は喋るほどにどんどんねじれ……という哀しき実例の数々をぜひお楽しみください。
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36 人中、33人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 万人が読むべき実用書, 2004/11/11
 著者自身の宣言どおり、この本は実用書である。特に男性に役立つが、男も女も、老人から子どもまで、日本語を使って生活しているすべての人々が読むべき本だ。今までこれに比肩する類書がなかったのがおかしい。地雷野を果敢に突き進まれた著者に、(おこがましいが)感謝したい。

 どういう発言がどういうふうに性差別的なのかがわかりやすく示されているのはむろんであるが、くわえて、読者に「こんな発言をしたら自分が恥ずかしいんだ」という気にさせるところが実用的。(とりあえず、「自分の格が下がる」という利己的動機からでも、人々が性差別的発言や行為をしなくなるほうがましである。)
 「自分は性差別には荷担していない」と思っている人(特に女性)でも、本書を読みすすめるうち、溜飲を下げるだけでなく赤面することもあるかもしれない。
 
 もちろん星5つ。ただし、「評論家斎藤美奈子氏の著書」としては物足りなさを感じるファンもいよう。というのは、今回は、本の目的および分析対象テクストの性質上、(1)彼女ならではの見事な言説分析、の発揮回数が少ない、 (2)彼女にしては、好悪の念が先行しているように見える箇所がある、ので。

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