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村上春樹の隣には三島由紀夫がいつもいる。 (PHP新書)
 
 

村上春樹の隣には三島由紀夫がいつもいる。 (PHP新書) (新書)

佐藤 幹夫 (著)
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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介
「作家の発言は多かれ少なかれみんな嘘だと思っています」。そう語る本人が25年間ついてきた<嘘>「日本の小説はほとんど読まなかった」。作品にちりばめられた周到な仕掛けに気づいたとき、村上春樹の壮大な自己演出が見えてきた。
しかしそれは読者を煙に巻くためだけではない。
暗闘の末に彼が「完璧な文章と完璧な絶望」を叩き込まれ、ひそかに挑んできた相手はだれか? 夏目漱石、志賀直哉、太宰治、三島由紀夫……。「騙る」ことを宿命づけられた小説家たちの「闘いの文学史」が、新発見とともに明らかになる!
[小説家という人種]「志賀直哉氏に太宰治氏がかなわなかったのは、太宰氏が志賀文学を理解していたにもかかわらず、志賀氏が、太宰文学を理解しなかったという一事にかかっており、理解したほうが負けなのである」(三島由紀夫)……そんな三島こそ太宰の最大の理解者だったのでは? そして、その三島由紀夫の最大の理解者は?

内容(「BOOK」データベースより)
「作家の発言は多かれ少なかれみんな嘘だと思っています」。そう語る本人が25年間ついてきた“嘘”―「日本の小説はほとんど読まなかった」。作品にちりばめられた周到な仕掛けに気づいたとき、村上春樹の壮大な自己演出が見えてきた。しかしそれは読者を煙に巻くためだけではない。暗闘の末に彼が「完璧な文章と完璧な絶望」を叩き込まれ、ひそかに挑んできた相手はだれか?夏目漱石、志賀直哉、太宰治、三島由紀夫…。「騙る」ことを宿命づけられた小説家たちの「闘いの文学史」が、新発見とともに明らかになる。

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5つ星のうち 3.0 面白いが、どこか中途半端, 2006/12/25
By デルスー (沿海州シホテアリニ山脈) - レビューをすべて見る
(TOP 1000 REVIEWER)   
「日本の小説はほとんど読まなかった」と自ら口にし、
アメリカ文学の影響ばかりが取り沙汰される村上春樹の作品だが、
実は、漱石・太宰・三島ら、日本近代文学の「正典」を徹底的に読み込んだ上で
それらと格闘するようにして書かれたものに違いない、
とする著者の基本的な論点は妥当なものだと思う。
(著者は気づいているのかどうか知らないが、
『ノルウェイの森』が鴎外の短編「普請中」を
下敷きにして書かれていることはほぼ確実である。)

村上作品において繰り返し描かれる根本的な主題として、
「死者を全身で抱え込んでしまった人間は、易々と死ぬわけにはいかない」
というテーゼを取り出してくるあたりもなかなか秀逸なのだが、
全体を通して読むと、後半になればなるほど論証が甘くなり、
とくに最後の章で、三島の『奔馬』と『ダンス〜』を比較する段になると、
さほど似ているとは思えない人物配置・ストーリーの類似性ばかりが強調され、
それ以外には大して説得的な理由も挙げられないまま、
「はじめに結論ありき」で強引に押し通そうとしているような印象を受けた。

すでに述べたように、著者の基本的な論点は妥当なものと思うし、
卓見も随所に見られるのだが、他方、消化不足の強引な議論も散見され、
(例えば、pp.219-222で披露される一種の「座興」だが、
 果たしてこれを本書に収録する必要が本当にあったのか)
全体としては生煮えのまま放り出されたという印象が否めない。
本文中で、「数日間考え込んでようやく結論にたどり着いた」
といった意味のことが何度か書かれていたように思うが、
しょせん数日間でたどり着ける結論など高が知れているのだから、
もっと時間をかけてゆっくりと熟成させるべき本だったと思う。
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34 人中、26人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 村上春樹、熱愛的熟読。, 2006/3/21
By ソコツ - レビューをすべて見る
(TOP 50 REVIEWER)   
村上春樹は彼に先行する日本の作家たち、なかでも三島由紀夫の文学と格闘しながら彼のオリジナルな作品(本書では、デビュー作から『ダンス・ダンス・ダンス』まで)を創造してきたのだという説を細かに検証する本です。春樹の文章をなめるように読みこんで、いわゆる「謎解き」を執念深くおこなうのが主な目的であります。ただし、それだけでなく本書は、著者の日本の小説に対する「愛」の告白の書としてもあり、またその「愛」の正しい表現の仕方をよく考えぬいた独自の文芸批評論でもあるとも言えるでしょう。
春樹を日本の小説の流れのなかに位置づける、というのは、それほど新しい視点ではないよねえ、というのが正直な感想ですが、しかし、あくまで三島文学への対抗意識において(とりわけその死生観をめぐって)春樹を読み直したことが、本書に圧倒的な魅力と独創性を与えています。デレク・ハートフィールドの正体は三島と太宰治だ、という新説になるほど。『ノルウェイの森』と『春の雪』の構造は酷似しており、そして三島を間において春樹と漱石(『こころ』)がつながり、三者の作品にはそれぞれの時代背景と作家の感性が読みとれる、という話も興味ぶかい。たとえば大塚英志が、「デレク・ハートフィールド=庄司薫」仮説を唱えたりしていますので、この辺、お互いの説に対する意見を聞いてみたいところです。
気にかかるのは、では、村上春樹は「日本文学史」の正統であり直系なのか?ということです。たとえば三浦雅士は、春樹の小説をあくまでもアメリカ文学の影響下にあるものと捉え(作家の語る言葉を「白=白」つまり素直に受け取った批評です)、春樹の小説やあるいは柴田元幸の扱っているような作品は世界文学の大転換と呼応しているのだ、と論じています。こちらも、説得力があります。「日本(語)」だけでは視野が狭いのでは、と思ってしまいます。
著者は『海辺のカフカ』や『アフター・ダーク』についても一家言あるようで、今後、どこかで改めて議論する予定のようですが、本書で残されたいくつかの疑問点も含めて、さらなる展開が楽しみであります。
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6 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0 村上春樹の精神の戦い, 2007/8/9
『風を歌を聴け』のデレク・ハートフィールドの正体を論じた、本書の前半部のは、結構度肝を抜かれると共に、深く納得しました。そもそも、昔のインタビューを読んでいても、春樹氏は何気に、日本文学をたくさん読んでるんですよね。まあ、やはり用意周到な作家ですね。
「三島は嫌い」とか言うのは、「好き」の裏返しであるのに違いないと、本書を読んで半ば言い切りたい気もします。

ところが後半部が、やや意味不明だったことと、無理なこじ付けに思えるような箇所も全体的に多少あったことと、折角画期的な論考なのだから、もう少し書き言葉をうまくしたほうがよかったんじゃないかな、ということとで、減点させてもらいます。それでも、その他の取るに足らない大多数の春樹本よりは、確実に確信を突いていると思います。

何だかんだいって日本文学史は深い根で存続している、ということにゾッとする因果を感じました。飄々としているように見せかけている春樹氏の精神の戦いを、まざまざと感じました。

というか、時には「こんなの日本文学じゃない」とまで言われたりする、アメリカナイズされた春樹氏の文学は、アメリカナイズした現代日本のありのままの姿として、変に時代錯誤している懐古趣味的な作品よりも、極めて「日本的」ではないかと思うのですが、いかがでしょうか。
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... 続きを読む
投稿日: 2006/4/27 投稿者: 電気鰻の蒲焼

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投稿日: 2006/4/15 投稿者: ヨーゼフ・K

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投稿日: 2006/4/9 投稿者: なす

5つ星のうち 5.0 あくまで個人的な感想として
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演繹的にテキストを読み込んで初めて思い至らしめんとする部分も... 続きを読む
投稿日: 2006/4/5 投稿者: 晴耕雨読曇jazz

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