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大英帝国衰亡史 PHP文庫
 
 

大英帝国衰亡史 PHP文庫 (文庫)

中西 輝政 (著)
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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介

世界に覇を唱えた大英帝国は、なぜ滅びたのか! 毎日出版文化賞、山本七平賞ダブル受賞で話題をさらった長編歴史評論、待望の文庫化。

ギボンの『ローマ帝国衰亡史』を挙げるまでもなく、歴史上、帝国が興隆し、衰亡の道をたどった過程を描いた歴史書は数限りない。その意味で、歴史とは「幾多の帝国の興隆と衰亡の歴史」といってもよいかもしれない。
本書は、大英帝国に日の没するところなし、と謳われた大英帝国が誕生し、衰亡に至るまでの過程を、多くの文献を渉猟し、つぶさに検証した長編歴史評論である。
多くの「衰亡史」が、その最盛期から衰亡の過程を描いているのに対し、本書の特徴は、まさに大英帝国の誕生の経緯ももらさず記しているところである。なぜアイルランドの独立運動がおきたのか、その訳も本書を繙けば納得がいく。
本書の上梓は1997年。まさに香港、中国への返還の年であり、大国がいかにして主役の座を降りることになったのかを振り替えるにふさしい年でもあった。第51回毎日出版文化賞、第7回山本七平賞ダブル受賞に輝く、著者渾身の歴史評論、ついに文庫化!



内容(「BOOK」データベースより)

ローマ帝国を挙げるまでもなく、歴史上、多くの「帝国」が興隆し、衰亡していった。その意味で世界史は「幾多の帝国の衰亡の歴史」といってもよい。本書で著者は大英帝国の興隆に寄与した3つの戦争と、衰退の節目となった3つの戦争に着目しつつ、いかにして大国が主役の座を降りるに至ったかを克明に描いている。第51回毎日出版文化賞、第6回山本七平賞ダブル受賞に輝く長編歴史評論。

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25 人中、17人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0 たしかに面白いが・・・, 2005/10/30
By daepodong - レビューをすべて見る
(TOP 100 REVIEWER)   
 ダブル受賞というのは少々甘すぎ。
 本書の狙いは、英国の衰亡の原因を、植民地を保持する経済的負担のみに求めるのは間違いであって、英国の政治を支えてきた「貴族階級」の消滅だということを示すところにある。なので、著者も述べているように、人物史を中心に描いているのが本書の特徴だ。
 トルストイや内田樹も述べているように歴史は「複雑系」である。ある史実の原因が追及されるのは、端的にその原因がわからないからだ。なので、アナール一派のように経済的な原因を重視したり、リアリスト政治学者のように軍事力の衰退を原因にしたり、みな自分の得意な領域から述べたがるものなのだ。それはよいとして、では貴族階級を保存して、ノーブレス・オブリッジを持った人物を養成すればよかった、というのが著者の結論なのだろうか? 著者の保守的なスタンスからは、それをわが国に当てはめたいという口吻がみえてこなくもない。
 しかし、そうではなく、むしろアリストクラティックな政治体制を、アメリカのような貴族制を前提としない政治システムに改組することを怠ったというのが敗因とみるべきだろう。大統領や首相が誰であるかによって大幅に変わってしまうような、第一人者の個性に多くを依存するような政治システムに原因が帰せられるべきなのである。
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18 人中、9人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0 上質の歴史書, 2004/6/6
By kentmild - レビューをすべて見る
(TOP 1000 REVIEWER)   
大英帝国の興隆と衰亡を、
その支配者たる英国貴族の政治家を中心に据えて述べた歴史書です。
大国を担う政治家エリートとはどうあるべきか、
今の日本も含めて考えさせられます。
歴史事実に対して若干説明不足の部分があり、
素人にとっては分かりにくいのは否めませんが
ある程度の世界史の知識があれば
何とかクリアできるでしょう。
ポール・ケネディの「大国の興亡」でも読んでいるのであれば
問題なし。
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25 人中、9人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0 人物史観の『プロジェクトX』バージョン, 2004/10/13
要旨は,イギリスの衰退は,無形の人的精神の為せるワザであり,大英帝国とは「威信のシステム」だったというもの(11頁)。人的精神と僕がいうのは,僕がよく読んでた経済史的なアプローチとは立場が違うということ。という意味では,ギルピン『_War and Change in world Politics_』(同頁)やら,中西は言及していないパレート『エリートの周遊』的なアプローチ。大雑把に人物アプローチといっていい。ウィーナー『英国産業精神の衰退』には批判的だろうけれども(144頁),分類されれば同属。

ただし,イギリス衰亡史を扱った著作は多いが,文明史・精神史的なアプローチからの著作は依然として少ないとかいいながら(7頁),じゃあどこがどう違うのか?という疑問は,読者に押し付けて自分の独創性を言い立てているような読み方をしてしまうのは,僕がバカだからかな? どこがどう違うのかを具体的に事実列挙して欲しかったです。

衰亡史を語るためには衰亡する以前の興隆史を描かねばならず,その意味で,イギリスという国家の興亡史であることは避けられない。事実,本書のつくりもそうなっている。「京都大学」「文明」「衰亡」というキーワードが出てきて,なぜ高坂正堯(たとえば『古典外交の成熟と崩壊』)の名前が出てはこないのか?っちゅう疑問を,東大卒でも京大卒でもない阿呆は感じるわけです。

チャーチルもろくすっぽ知らない素人にとって,ウィリアム・テンプルとかチャールズ・ジョージ・ゴードンとか,絶対に高校の歴史教科書には出てこない人物に光を当てて歴史を描き出しているのは面食らわされるけども,さすが専門家。人物史観の『プロジェクトX』バージョンだ。

文庫本にしたのは大正解。興味あるものは読まれよ

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