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やんごとなき読者
 
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やんごとなき読者 (単行本)

by アラン ベネット (著), 市川 恵里 (翻訳)
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Product Description

内容紹介

【出版社重版中・6月3日出来!】飼い犬が縁で、読書に目覚めた女王エリザベス二世。読書は彼女に喜びと、ひとつの疑問をもたらした。女王ではない、「わたし」の人生とは、何……? 英国ベストセラー小説、各紙誌書評絶賛!


内容(「BOOK」データベースより)

英国女王エリザベス二世、読書にハマる。おかげで公務はうわの空、側近たちは大あわて。「本は想像力の起爆装置です」イギリスで30万部のベストセラー小説。

Product Details

  • 単行本: 169 pages
  • Publisher: 白水社 (2009/3/11)
  • ISBN-10: 4560092257
  • ISBN-13: 978-4560092255
  • Release Date: 2009/3/11
  • Product Dimensions: 7.4 x 5.4 x 1 inches
  • Average Customer Review: 4.2 out of 5 stars  See all reviews (6 customer reviews)
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12 of 15 people found the following review helpful:
4.0 out of 5 stars 臣民による女王のための読書賛歌, 2009/4/11
威風堂々、女王として君臨してきた主人公が老境に至って突然「読書」に嵌る。

「公務」における形だけの「権威」を期待する周囲にとって、片時も本を手放さない女王の行動は理解しがたく、業を煮やした側近たちの妨害工作が始まって・・・と言う物語。

「英国女王エリザベス二世」という言葉はどこにも出てこなかったと思うけど、状況証拠から言うとそう言う事になるのかな?ノンフィクションのはずも無し、 フィクションにしては具体的で・・・ちょっと首を捻りながら読み進むことになります。ところが・・・途中からそんなことはどうでも良くなってくるのです ね。

女王と忠実なる側近のたった二人。彼らと、「読書の楽しみ」を理解できない周囲との間の「戦い」の様子が、控えめなユーモアとほろ苦さを交えながら落ち着いた筆致で綴られていて読ませます。いるよな・・・こんなオッサン連中・・・と妙に共感を覚えるのです。(笑)

さすがに「大人」向けの小説です。大きな展開もなく淡々と終わるかと思ったら・・・権威主義者達にとって驚愕の結末があくまでも静かに語られて・・・唸りますね。(汗)

王 室の人間という特異な存在が主人公ですが、そんな人々も一個の人間として生きる為には「戦い」がある。たかが「読書」が、飾り物の「女王」を「真の女王」 に変えていく。そんな驚きの経緯が語られる、実に「あの国」らしいお話です。

フィクションでありながらそうとも言い切れない、「臣民」に愛されるというこ とがどう言うことか?という問いに対する答えのようなお話かな。
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7 of 10 people found the following review helpful:
5.0 out of 5 stars 三つの愉しみ, 2009/4/8
By 我善坊 (神奈川県) - See all my reviews
80歳に近い老人が、それも知的にも水準以上の老人が新しい趣味に目覚めたら、人生はそれからでも変わるだろうか?高齢化社会といわれる今日、これだけで充分にフィクションのテーマになりうる。しかしこの小説はそこに留まらない。
第二に、老人がエリザベス現女王となれば、今度は英国王室ものの小説になる。著者は映画『英国万歳』(原題「ジョージ国王の狂気」)の原作者でもあり、王室ネタの小説ならお手のもの。何処の国でもいつでも、主人に仕える侍臣たちは心の底から主人を尊敬することなどない。主人は自分たちの利益のために、自分たちの振り付け通りに動いてくれることしか望んでいない。主人が自分の考えなど持とうものなら、迷惑至極なのだ。(東方の君主国の宮内庁のお役人や奥向きの侍従だって、多かれ少なかれそうでしょう!)
で、その新しい趣味とは?それは読書。
つまりこの小説は、読書が如何に人を変え、自己を取り戻すことに貢献するかが主題である。昔から繰り返されてきた「自我に目覚める君主」は、読書という新たな習慣によって造られる。この小説はだから、一冊で三つの愉しみ方ができる。それが全篇上質なユーモアに終止するというお徳用な一冊である。
巻末の解説(新井潤美)で「英国の上流階級は知的でないことが美徳となっている。それは田舎に住んで広大な領地の管理に明け暮れし、暇ができれば狩猟くらいしかしない」と言っているが、彼らのために弁護すればこれは事実ではない。領地の管理のためには使用人がおり、全部ではないが中には屋敷に広大な蔵書を持つ、百科全書的な知識人も多かった。19世紀前半までの英国の知性は、大学ではなく田舎の領主たちによって支えられていたとも言われる。ただその知性が、大陸の観念論哲学の伝統になかっただけで、それでなければ産業革命をリードする科学も生まれなかったはずだ。
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3 of 5 people found the following review helpful:
4.0 out of 5 stars 読みやすい薄さ, 2009/6/6
By arlequin2 (埼玉県) - See all my reviews
新聞の書評に惹かれて借りてみた。
イギリスのエリザベス女王(多分)が、八十歳になって初めて「読書」という趣味を得る!
たちまちこの行為に夢中になった女王陛下に周囲は振り回され……

まず発想が面白い。これ、日本じゃ無理な話。天皇陛下が読書に目覚めて周囲が振り回されるなんて、想像つかない。想像しても、あまり面白い図ではない。
イギリス王室という、あちらの国民にとって身近な存在であるからこそ(多分)成り立つ話で、日本人にとってはファンタジーに近い物語だ。
それでも、テレビで見かける実在の「女王陛下」という認識があるから、妙にリアリティがある。
解説を読むと、イギリスの上流社会というのは決して知的な人たちではないそうだ。逆に知的であると、上流社会の人間ではない、と思われるほどに。
そのトップの人間が知的な趣味を持つのだから、周囲の戸惑いはいかばかりか。
続きが読みたくて公務をさぼっちゃうのは、なんか可愛いぞ。
ラストは些か拍子抜け。もうちょっと、そのものズバリで書いてもいい気がする。
ただ薄くて読みやすいので(「世界の中心で愛を叫ぶ」ぐらい)、気軽に読めるぞ。
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