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サッカーが世界を解明する
 
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サッカーが世界を解明する (単行本)

フランクリン フォア (著), Franklin Foer (原著), 伊達 淳 (翻訳)
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商品の説明

内容(「MARC」データベースより)

ベオグラード、グラスゴー、リオ、ミラノ、バルセロナ、そしてテヘラン…。「グローバリズム」に席捲される21世紀の世界をサッカーの最前線から解明するルポルタージュ。90分では終わらない、壮大かつディープな物語。


出版社からのコメント

~ 著者はワシントン在住のサッカー狂で、『ニュー・リパブリック』の政治記者。「グローバル化」の波が世界中を席巻する21世紀、「サッカー」とは何より固有の歴史・文化・民族・宗教的な《表象》であり、「反グローバル化」の力も同じくらい強固に働いているのではないか、と考える。そこで、休暇を取り、ベオグラード、グラスゴー、リオ、ミラノ、バルセロナ~~、テヘランなど世界中を駆けめぐり、取材したのが本書だ。
 サッカーにまつわる反ユダヤ主義、民族紛争、金権体質、権力抗争、宗教対立といった、重く、根深い問題が次々に明かされる。熱狂的なサポーター、極悪フーリガン、クラブの幹部・関係者、有名選手などから直接取材しつつ、文献などの目配りも怠りない。
 本書は、時事的テーマ、読ませる文章力~~が高く評価され、全米ベストセラーとなった。サイモン・クーパーの名著『サッカーの敵』から10年、「グローバル化」と世界のサッカー最前線が熱く燃えている。~

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5つ星のうち 5.0 サッカーの世界を明解に解明した好著, 2006/10/21
濃密な本を読みました。単なるサッカー論ではない、興味本位の安易な国際情勢ではない凄い本です。世界中でサッカーは何故圧倒的な人気を誇るのか。サッカーの普遍性はそのシンプルさにある。汗を光らせ、髪を振り乱して走って走って走りまくる姿に世界中の人々が熱狂し歓声をあげる。多くの民族、異なる宗教や文化、政治的経済的条件、背負ってきた歴史等々も大きく違う。そんな国々にサッカーグローバリゼーションが席巻する。そのグローバリゼーションでもってしてもなおサッカーはそれぞれの国々、地域固有の確執、腐敗といった伝統の受け皿としての役割を背負って人々を興奮熱狂させる。複雑、混沌とした現在の世界をこの「サッカーが世界を解明する」が明解に解明している。
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12 人中、10人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 日本は代表もクラブも取材されていない。それは名誉なのか、不名誉なのか…, 2006/9/10
欧州におけるサッカーは単なるスポーツの域を超え、その国の政治、宗教あるいは民族と密接に関わっているということは、サッカーに興味がある人であれば知識として知っているのだと思う。では、具体的にはどういうことなのか、という問いに答えることが出来る人はどのくらいいるのだろうか。本書にはその答えが書かれている。

一例をあげてみる。
中村俊輔が現在所属しているセルティックとレンジャースは、何故ライバルと言われているのか。その答えは「宗教」である。プロテスタントのチームであるレンジャースに対し、セルティックはプロテスタントに弾圧されたカトリック教徒が自分達の存在意義を証明するために設立されたチームだからである。両チームの試合は両宗教の代理戦争なのである。結婚式は教会で、葬式は仏教でというように、宗教に対して寛容な(悪くいえば節操がない)日本人にはなかなか理解できない世界であろう。

著者は、世界各国での取材の結果『グローバリゼーションの力をもってしてもサッカーの持つ地域固有文化、確執、腐敗といったものを消し去ることができていない…今ではむしろ、グローバリゼーションがこうしたローカルな力を増幅しているのではないかとさえ思う』という思いに至るのだが、私もその通りだと感じた。

よく、日本のサッカー評論家が、日本のサッカー選手はファンから受けるプレッシャーが欧州に比べて少ないから、選手が成長しない、といった趣旨のことを書いているのを目にする。彼らは本書に書かれているような事実を知った上で、そう書いているのだろうか。日本もそうなればいいと思っているのだろうか。

予備知識なしでも充分興味深く読めるが、その国の歴史(第一章のベオグラードであればユーゴ崩壊の歴史)を調べてから読むと、一層理解が深まると思う。
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14 人中、11人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 サッカー文化とは何ぞや、と感じている人にお勧め, 2006/7/29
 アジアが到達しえない欧州サッカーは技術の差ではなく、やはり「文化=背景」の差であることが本著で明確になる筈だ。思えば、野球の巨人阪神戦が何故「伝統」であったのか、それは「東京対大阪」の背景があったからである。世界のグローバル化に先んじるように、どんどん「均質化」が加速していく日本では、そんな「国内文化の差別化」なぞは誰も気にかけなくなってしまっている。結果サッカーその他において日本でお気に入りのクラブに付与されている「ローカルアイディンティティ」は必須「薄味」にならざるを得ない。しかし、世界、ことに民族の坩堝の欧州でのそれは、日本人から見て、濃すぎるくらい「濃い」のだ。本書を読んで、「世界」を知り、また欧州で活躍する日本人選手の「背景」を想像するのも一興であろう。
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