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環境リスク学―不安の海の羅針盤
 
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環境リスク学―不安の海の羅針盤 (単行本)

中西 準子 (著)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

環境にとって大切なものは何か?ダイオキシン、環境ホルモンなどの環境問題に真摯な態度で取り組んできた著者の航跡をたどる「最終講義」(1章)、「環境リスク学」の分野を切り開き、リスク評価の先をも見渡す2章ほか、中西リスク論のすべてがここに結実。


内容(「MARC」データベースより)

ダイオキシン、環境ホルモン等の環境問題に真摯に取り組んできた著者の航跡をたどる講義録、環境リスク学の分野を切り開き、リスク評価の先をも見渡す論考等、中西リスク論の全てを結実。環境にとって大切なものを改めて問う。

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5つ星のうち 5.0 とにかく面白い」というレビューについついつられて読んでみた。, 2004/10/13
確かに面白い。
それだけでなく、こんな学者人生もあるのかと小説以上に引き込まれた。そのうち知らず知らずのうちに現在の環境問題の先端知識を受け渡されている事に気づかされた。

著者は23年間という万年助手の身分での冷や飯を、何事も無かったがごとく記述している。そんな事はあるまい。苦しかったに違いない。悔しくもあったろう。
そうした著者を見て育った東大都市工学科の後輩は、「あんまりこだわると冷や飯を食うことになるな」と考えたろうし、著者に同調した学生は学外でタフに活躍しているに違いない。

宇井、中西両氏が去ったあとの都市工学科はその存在感が無いに等しいくらいあまりにも薄い。著者の都市工学科時代の研究のダイナミズムが今は社会的にさっぱり聞えてこない。縮小再生産段階に入り込んだのだろうか。著書を読むとそんな感じを抱かせる。

ダイオキシン問題、環境ホルモン問題、そして今現在のホットなBSE問題、いずれの問題もファクトの追求がこれほど困難を伴うものとは考えも及ばなかった。 自分も含む大衆は感覚、情念で事を捕らえる。 ダイオキシンにせよ、環境ホルモンにせよ、少し沈静化したいまは書かれている事を素直に受け取れる。しかし、それぞれの問題がクレージーに吹き荒れた頃自分はどうだったっけな。もう忘れてしまったけど。

ともかく物事を冷静に判断するよすがとして、先達の類まれな経歴、研究を一読するのに不足は無い本だ。そこらあたりの若い学者先生から高校生まで一読おすすめ。5つ星。
読んでみて損したと思ったら、あなたの受信機壊れてない?

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20 人中、18人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0 二元論を超える学問, 2005/9/6
By 漆原次郎 (千葉県市川市) - レビューをすべて見る
(TOP 1000 REVIEWER)   
 著者は東大生時代、東京都の浮間下水処理場から流れ出る重金属の量を調査し、下水処理場の性能を疑問視。周囲からのハラスメントを受けながらも、けっして主張を曲げたりしなかった。「鉄の女」という言葉が思い出される。

 そんな著者がとりもなおさず重視しているのが「数値化されたファクト」。いろんな分野のリスクを同じ土俵の上に並べるとき、同じ条件で比べられるようにすることが必要だという。たとえば喫煙による心疾患と、紫外線による皮膚がんのリスクを比べる場合、損失余命(その害で余命が何日縮まるか)といった統一的尺度で計算して比較する。
 こうした計算法をとると冷酷な比較結果が出てくるのもまた確か。たとえば、高齢者の命を助けるのと若者の命を助けるのでは、後者のほうが価値が高い行為となってしまう。高齢者より若者のほうが何倍もこの先生きるだろうから。数値化はリスクを顕在化させる一方で、腑に落ちないという心情も残す。合理的意思決定と感情とはやはりしばしば対立するものだ。

 そんなわけでリスク学は「地球にやさしそうなものは正義。地球を脅かしそうなものは悪」といった二元論ではまったく収まらない。調査の結果、許されるものは許されるし、駄目なものは駄目となる。あるテーマでは、「そうだそうだ、よく言ってくれた」となるだろうし、ダイオキシンは他のリスクに比べればとるに足らないなんていうテーマでは、「ほんとうにそんなこと言えるのか」となるだろう。

 リスク学はよりクオリティの高い計算法を目指す途中段階という。だれもが関わる健康や生死の問題について、市民レベルを巻き込んで発展させる……。この本はそうした活発な議論のための橋頭堡となるだろう。

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18 人中、16人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 科学的モノの見方を教えてくれる良書, 2005/8/17
自伝的側面もあるので、読み物として面白い。また、リスク論に対する考え方が安定していていろんな切り口で説明しているので、一冊読むことで理解がすんなりできる。

ただちょっと気になった点。

本書ではリスクを
1.科学的評価リスク
2.意志決定のためのリスク
3.国民が抱く不安としてのリスク
と分けている。

1と2については今までの著者の活動から浸透していく様子がわかるのだが、3の解明がなされていない。

BSEを事例にしているのだが、1-2の観点からするとアメリカに対する全頭調査は確かに不要であろう。しかし、3の観点からすると、これだけ偽表示が跋扈する現在の食肉産業でうまくまわっていくのか?という疑念が発生してしまう。
本来やるべきことをやっていない事例は、食品だけでなく自動車業界や原子力などで発生しているのは周知の事実。
このように科学的リスクが実態としては故意に曲げられうる可能性があり、それが国民が不安を抱くリスクの一つであることを考慮されていないのは残念だ。

なお、著者のサイトには書評のリンクがある。気になる方は是非チェックを。

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投稿日: 2005/4/15 投稿者: 馬場伸一

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... 続きを読む
投稿日: 2005/3/18 投稿者: biophot

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