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自己組織化の経済学―経済秩序はいかに創発するか
 
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自己組織化の経済学―経済秩序はいかに創発するか (単行本)

ポール クルーグマン (著), Paul Krugman (原著), 北村 行伸 (翻訳), 妹尾 美起 (翻訳)
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出版社/著者からの内容紹介

新しい学問の分野として定着した複雑系。しかし経済学との関係についてはあまりにも誤解が多すぎる。自己組織化システムを経済理論に応用した刺激的な1冊。

内容(「BOOK」データベースより)

複雑系は経済学に何をもたらすか!自己組織化の概念を経済分析に応用し、経済学に新しい視野を提供するクルーグマン教授の意欲作。

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5つ星のうち 4.0 複雑系の入門書, 2002/6/26
By ごうすと - レビューをすべて見る
(TOP 500 REVIEWER)   
この本は、現在最も有名で活躍している経済学者の一人、クルーグマン教授の講義録を下に書かれています。これは、近年複雑系アプローチをとる経済学の中の、空間経済学の例を、学生や実務家にも分かりやすいレベルで説明しています。終わりに、訳者の北村教授の解説が載っていますが、そちらを読むと、全体の概略と経済学全般における複雑系アプローチの位置付けなどについても理解しやすいのではないかと思います。以下では、いくつか興味深いと思った点について、採り上げてみたいと思います。

最初に著者は複雑系の定義には少なくとも3つあると指摘しています。一つ目は、「複雑なフィードバック・システムが驚くべき振る舞いをする」という定義。二つ目は、「創発の科学である」という定義。三つ目は「自己組織化システムである」という定義です。これは、「当初、ほとんど均質の状態かあるいはほとんどランダムな状態から、やがて大規模なパターンを形成するシステム」を指しています。

著者が自己組織化モデルとして展開したアプローチは、「不安定から生じる秩序」と「ランダムな成長から生じる秩序」という、二つの原理に基づいていました。前者に関しては、ここでは中心地モデルとエッジ・シティー・モデルという、都市の分布を説明するモデルを詳しく説明しています。これは、限られた立地に生産が集中するインセンチブを生み出す規模の経済性(求心力)と、顧客の近くで生産するために立地を分散させるインセンチブを生み出す輸送費用(遠心力)との間のトレードオフによって、都市が複数の集積地が!!!まれることを説明します。

一方、ランダムな成長から生じる秩序の例としては、サイモン教授の都市発展モデルを採り上げています。このモデルでは、期待成長率は規模と無関係であり、実際の成長率がランダムでありながら、成長過程で一定の秩序が生まれる現象を描いています。

著者は、収穫逓増を仮定した中心地モデルとエッジ・シティー・モデルと、収穫不変を仮定した都市発展モデルが、なぜ同じ結論を引き出すことができるのかについて、明確な答えを出していません。また、訳者が指摘したように、複雑系経済学が、空間を組み入れる努力は報われてきているものの、時間の概念を景気循環に組み入れることには、まだ十分な成功をしていません。この分野は、非常に複雑で巨大なモデルから成り立ち、解析では!!!ないため、コンピューターシミュレーションが不可欠な難しい分野なのですが、今後の発展が期待されるところです。

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