内容紹介
「来年1年間、中国製品を新たにわが家に持ち込むことはやめてみない?」――アメリカに住むフリージャーナリストのサラ・ボンジョルニが2004年12月末、中国製品であふれたクリスマスプレゼントの残骸を見ながらふと思いついたことからこの計画は始まった。
ところが、夫と1歳の女の子、4歳の男の子からなるボンジョルニ家は、計画段階から夫や実母、長年の友達の反対にあうという、波乱の幕開けとなった。
しかも、覚悟はしていたものの、この実験には予想以上の困難がつきまとった。何しろ、ウォルマートやターゲット、ホームデポなどの大型店の商品はほとんど買えなくなってしまったのだ。テレビが壊れても直るのを自然と待つしかない。ミキサーの替え刃も中国製。壊れた引き出しを修理しようと思っても、修理用具はすべて中国製。フックも中国製・・・・・。
特に悲劇は、ボンジョルニ家には2人の子どもがいたことだ。子どもの靴を探すのに1カ月以上かかり、さらに65ドルもの大枚をはたくはめになった。おもちゃ売り場はレゴ以外はほとんどすべて中国製――光る剣、ゲーム、人形、ぬいぐるみ、スーパーヒーローもの、・・・・。プラスティック系のおもちゃはおしなべて中国製だ。しかも夏の季節の必需品であるビニールプールや水鉄砲、水風船、砂場遊び用のバケツ、スコップ、ビーチサンダル、サングラス、クーラーバッグもすべて中国製。ハロウィーンやクリスマスの飾り付けのたぐい、コスチュームのたぐいもほとんどが中国製で、子どもに「中国製品を買わないのは、中国は悪い国だから?」と聞かれる始末。
――このように、「チャイナフリー」は、世界経済が際限なく複雑化、巨大化するなかで、中国製品を一切買わない暮らしがどのようなものかという、面白くて、イライラする体験を、娯楽性と示唆に富む筆致で綴った本である。
読み進めていくうちに、反対している夫を冒険につき合わせることがいかに大変か、中国製おもちゃを買ってもらえない息子がいかに悲しい思いをするかを知り、また、バースデーケーキに飾るローソクなどの日用品から高級デザイナー服に至るまで、中国製を買えないショッピングがいかに過酷な試練であるか、電気製品の故障にもちょっとした危険が伴うことなども、読者は実感をもって想像することができるだろう。
ジャーナリストとして数々の賞を受賞してきたボンジョルニ氏は、そのプロの視点を通して、世界経済における中国の絶大な存在感を明確に伝えながら、その事実を上手にパーソナルな生活レベルまで落とし込んで描くことに成功している。アメリカ以上に中国からの輸出品漬けになっている日本人が、グローバリゼーションの現実を直視し、その本質を見据える上で欠かせない視点を養うことができる。
内容(「BOOK」データベースより)
「来年1年間、中国製品を新たにわが家に持ち込むことはやめてみない?」―アメリカに住むフリージャーナリストのサラ・ボンジョルニが2004年12月末、中国製品であふれたクリスマスプレゼントの残骸を見ながらふと思いついたことから始まったこの計画。夫と1歳の女の子、4歳の男の子からなるボンジョルニ家は、以降1年間、毎日の買い物がすべてスリル満点の大冒険、電気製品が故障しても直すことも買い換えることもできず、どうしても中国製しか見つからずにあきらめなければならないものも続出して、家庭内はささいないざこざから緊張感がただようという、過酷な日々を過ごすこととなった。そして夫や子どもの不満は年末の一大イベント、クリスマスの準備で頂点に…。はたしてボンジョルニ家は楽しいクリスマスを迎えることができるのか?そしてはてしなく続くと思われた長い長い12カ月間の我慢の結果、ボンジョルニ家が手にしたものは何だろうか?―その商品を「何気なく」手に取ってショッピングカートに投げ込んだあなた、本当にそれはあなたの生活に必要なものですか?「買い物」のディシプリン(規律)について考えさせられる一冊。