内容(「BOOK」データベースより)
下巻は第3部「1918年」を収録。下巻に至って、多面的な構成、実験的性格が顕になる。1918年は、第1次大戦の終結の年。ドイツ帝国は崩壊へと一気に突き進んで行く。混乱し錯綜する時代像を、詩や戯曲、哲学的論考など、様々な文章形式を駆使し、従来の小説観を突き破る斬新な手法で活写。ヘッセやT・マンなど、文壇に衝撃を走らせた。舞台は、ドイツ西部戦線後方の地方都市。第1部や第2部の主人公など、過去の登場人物たちも時を隔てて登場。多彩な人物が織りなすドラマは、一大曼荼羅図。「夢遊」する人々に、果たして「覚醒」はあるのか―。附録に、ブロッホの文学観を知る一助として、講演「長編小説の世界像」を収録。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
ブロッホ,ヘルマン
1886‐1951。オーストリアの作家。ユダヤ系の富裕な紡績工場主の長男としてウィーンに生まれる。父の工場を継承、ウィーン文化全盛期の1910‐20年代を財界人として活躍。だが大恐慌(1929)の直前、工場を売却し、40歳を過ぎて作家生活に入る。時あたかもヒトラーの台頭期。その動向を逸早く「典型的な現象」として認識し、「全体小説」論を展開。時代精神に肉薄したその作品では、分析力、構想力の圧倒的な力量を示した
菊盛 英夫
1909‐2001。富山県生まれ。東京大学独逸文学科卒業。中央大学教授、東京大学、慶応義塾大学などの各講師を歴任。ドイツ文学関係の著訳書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)