ジョルジュ・バタイユはブランショの友人であり、30年代にシュールレアリストや極左のグループ、秘密結社のうちに共同体の幻影を求めては挫折をくり返した。結局、バタイユは孤独な内的体験に恍惚(こうこつ)を見いだしたが、ブランショによれば、それがすなわち共同体を断念したことにはならない。バタイユはファシズムや共産主義といった、国家や民族という単位に収束してしまう偽りの共同体をあきらめただけで、共同体の不在はバタイユに苦悩にみちた夜のコミュニケーションである「書くこと」を要請し、別次元での共同性の開示をせまった。それが、孤独を生きることを前提とする文学空間だったのだという。
併録されている「恋人たちの共同体」は、マルグリット・デュラスの愛の作品『死の病い』を論じたものだ。ここでブランショは、ふたりの男女が触れあうたびに埋めようのない差異をきわ立たせ、絶対的な他者でしかないと思い知らされるような地平に「共同体をもたない人びとの共同体」の可能性をみようとしている。(渡辺和久)
内容(「BOOK」データベースより)
共産主義を鼓舞しながら、その裏切りや挫折のうちに潰えていったものは何だったのか?今世紀を貫く政治的文学的体験における「共同体」をめぐる思考を根底から問い直し、「共に存在する」ことの裸形の相に肉薄する。それはいっさいの社会的関係の外でこそ生きられる出来事であり、そこで分かち合われるのは逆説的にも複数の生の「絶対的分離」である。ハイデガーの「共存在」を換骨奪胎し、バタイユの共同体の試みやデュラスの愛の作品、そして「六八年五月」の意味を問いながら、「共同体の企て」やその政治化の厄々しい倒錯を照らし出し、「共同体」を開放系へと転じる20世紀のオルフェウス、ブランショの思想的遺言ともいうべき書。
商品の説明をすべて表示する
登録情報
カタログ情報を更新するまたはイメージに対するお問い合わせ
|
![]() |
86%のカスタマーが、このページの商品を購入しています。 明かしえぬ共同体 (ちくま学芸文庫) ¥ 987 |
![]() |
5%のカスタマーが 宗教の理論 (ちくま学芸文庫)を購入しています ¥ 1,155 |
![]() |
4%のカスタマーが 何も共有していない者たちの共同体を購入しています ¥ 2,730 |
![]() |
4%のカスタマーが 無為の共同体―哲学を問い直す分有の思考を購入しています ¥ 3,675 |
|
あなたの意見や感想を教えてください:
|
||||||||||||||
最も参考になったカスタマーレビュー
あなたの意見や感想を教えてください: 自分のレビューを作成する
|
|
|
|
|   |   |   |   |   | ||||||
| |||||
|
最近チェックまたはサーチした商品はありません。
製品詳細ページやサーチ結果を表示した後、興味のあるページに戻る簡単な方法についてはここを参照してください。 右の列には、ショッピングセッションのお役立ち情報が表示されます。 |
|
| インターナショナルサイト: 米国 | イギリス | ドイツ | フランス | カナダ | 中国 | |
| Amazonでビジネス: 出品・出店サービス | Webサービス | フルフィルメント by Amazon | アソシエイト・プログラム(アフィリエイト) | e託販売サービス | |
| カスタマーサービスに連絡 | ヘルプ | カートを見る | アカウントサービス | 1-Click設定を表示 | |
| Amazon.co.jp について | プレスリリース | スタッフ募集 | |
| 利用規約 | プライバシー規約 ©2000-2009, Amazon.com, Inc. and its affiliates |