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双極性障害―躁うつ病への対処と治療 (ちくま新書)
 
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双極性障害―躁うつ病への対処と治療 (ちくま新書) (新書)

by 加藤 忠史 (著)
4.1 out of 5 stars  See all reviews (9 customer reviews)
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Product Description

内容(「BOOK」データベースより)

一般に「躁うつ病」と言われている病気、双極性障害は、統合失調症と並ぶ二大精神疾患と称され、また近年精神医学界でも大きな注目を集めている病気だが、まだまだ理解が十分に行き渡ってはいない。再発のリスクが高いこの病気は、そもそもどのような性格のものなのか。診断と治療の方法とは…。臨床と研究の双方をリードしてきた著者が、快方へ向かうための基礎知識を平明に解説する。最新研究の動向を語った講演も併せて収録。


著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

加藤 忠史
1963年東京生まれ。1988年東京大学医学部卒業。滋賀医科大学精神医学講座助手、東京大学医学部付属病院講師を経て、理化学研究所脳科学総合研究センター精神疾患・老化研究グループ・グループディレクター、精神疾患動態研究チーム・チームリーダー。国内外において双極性障害の研究を牽引している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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13 of 15 people found the following review helpful:
5.0 out of 5 stars 現状を知ることができてよかった。, 2009/4/6
私自身、約1年前に双極性障害と診断され、現在治療中です。
だいぶよくなり、I型からII型に近いくらいまでに回復しましたが(自己判断ですが)
やはり躁と鬱の波に生活が左右されるため、この病気を理解した上で、
ある程度、波を自分でコントロールできるようになりたいと思い、この本を手に取りました。
つまるところ、双極性障害、および、その治療薬に関してはまだ不明な点が多く、
薬の処方によって、かなり翻弄されてしまうケースも多いというのが現状のようです。
私も一度、抗うつ薬で躁転するようなことがありました。
患者が困っているのはもちろん、医師も頭を悩ませているのです。
まだまだ不明な点が多い中で、それをこれからの課題としてありのまま書かれているので、
患者としてもそのような現状を把握できたことで、ある意味で安心できました。
対処療法ではありますが、うつ転したとき、躁転したときはどうすればよいか、
また薬に関する詳しい情報、学際的なアプローチからの見解も書かれているので、
冷静に、客観的に、双極性障害をみつめることができると思います。
双極性障害の方、そのご家族の方にも読んでほしいと思います。
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3 of 3 people found the following review helpful:
5.0 out of 5 stars 双極性障害患者の書評, 2009/11/1
By Lehman Packer (神奈川県) - See all my reviews
 私事で恐縮ですが、評者も双極性障害である。現在は小康状態で復職している。本書中にも記載があるが、双極性障害は鬱状態の方が長く、明確な躁状態がない患者も多い。また鬱より発症すると、躁転するまでは鬱病と診断される。

 評者もおよそ2年半、自分は鬱病だと思っていた。最近主治医から、遠回しな言い方で双極性障害だと宣告された。「厄介な病気になったな」と思った。なにしろ現時点では根治する方法が無いのだから。

 著者は双極性障害研究の第1人者であり、本書には現時点の治療方法だけでなく、今後の研究の見通しも記述されており、患者にとっては心強い内容だ。
 この病気の治療が難しいのは、原因がほぼ先天性だからだと思う。(性格やストレスはあまり関係ない)しかし、本書で示されている遺伝子解析を用いた研究手法は、先天性ならではの方法で、遠からぬ未来に原因解明と新薬開発が実現する可能性が感じられ嬉しい。
 双極性障害の詳細については本書を読んで頂きたいが、この病気の一番の薬、リチウムについて患者としての実感を付け加えたい。
 この薬は結構奇妙だ。抗鬱剤が認知と感情の両方を押し上げるのに対し、リチウムは認知と感情のリンクを切る。
 評者の欝状態が最も酷かった頃は、思考力が落ちて足算引算もだめ、運動神経がやられて手摺無しでは階段の昇降が出来ず、吃りで喋れない、字も書けないという 状態であった。(心の病は脳の病なので身体症状も出る)「もう何も出来ない」と将来について相当絶望的に認知していたが、リチウムを飲み始めてからは、絶望的なままに気持ちの辛さだけが軽減した。なんか性格が図太くなった気がした。自殺率が減るのも分かる気がする。

 評者がこの本を一番読んで欲しいのは、まだ医者に掛っていない患者本人である。まず自らが、病気や向精神薬や精神科医に対する偏見を捨てて、躊躇せずに病院に行って欲しい。
 根治せずとも、相当楽に成ります。
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3 of 3 people found the following review helpful:
4.0 out of 5 stars 本書の面白さは意外な部分にある。, 2009/10/12
 他のレビュアーの方がおっしゃる通り、内海健氏の「うつ病新時代―双極2型障害という病 (精神科医からのメッセージ)」と比較してしまうと、深さという点では物足りない人も出てくるかもしれない。しかしそれを言うなら内海氏の本自体が類書に例を見ない域に到達しすぎた本なのである。

 この本の対象の中心が、あくまでも旧来の「躁うつ病」、すなわち「双極性障害1型」に焦点を絞った本であるという基本前提に立つ限り、本書のまことに平明な文体は、入門書としては必要にして十分な域にあると私は考える。

 むしろ、本書を特徴付けるのは、次の点であろう。

 まず、本書の後半部分で展開される、世界最先端水準の脳生理学、神経化学、DNAレヴェルでの遺伝子上の実証研究の当事者という、加藤氏の、現場臨床医とは別のもうひとつの顔で描かれている部分が、私には滅法読み応えがあった。

 まだ、パキシルの製造元の会社の、不利な情報隠蔽体質、あるいは幼児期の双極性障害ADHDに関してアメリカで子供に対して安易に薬物療法が施行される傾向の問題点、そしてアメリカでそのことを啓発する運動の先頭に立っていた精神医学者と製薬会社の癒着の問題について詳しく紹介されていることも忘れてはならない。

 なぜ薬物の治験において統計的に有意な差が出ないことが多いのかについて、意外な現実も紹介している(要するに、アメリカでは治験に応じると報酬が払われる。そのお金ほしさに病気のフリをして治験を「はしご」してまわり、薬は実際に飲まないまま、偽薬であろうとほんとの薬であろうと薬が効いたフリをして報告するいる輩が随分いるらしい。これでは統計上有意な差が出にくくなって当たり前である)。

 
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