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ドキュメント死刑囚 (ちくま新書)
 
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ドキュメント死刑囚 (ちくま新書) (新書)

by 篠田 博之 (著)
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話題の新刊ノンフィクション
バスに白バイが追突し白バイ隊員は死亡、そしてバス運転手は逮捕された──しかし、バスの乗客は「バスは止まっていた」と証言、一方警察は「バスは動いていた」と主張。どちらが事実なのか?運転手は無実ではないのか?謎の多い事件の闇に鋭く迫った 『あの時、バスは止まっていた』。これを読んだあなたの意見が事件の謎を明かす一歩となるかもしれない。

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Product Description

内容(「BOOK」データベースより)

子どもを襲い、残酷に殺害。そして死刑が執行された宮崎勤と宅間守。また、確定囚として拘置されている小林薫。彼らは取り調べでも裁判でも謝罪をいっさい口にせず、あるいはむしろ積極的に死刑になることを希望した。では、彼らにとって死とは何なのか。その凶行は、特殊な人間による特殊な犯罪だったのか。極刑をもって犯罪者を裁くとは、一体どういうことなのか。彼らと長期間交流し「肉声」を世に発信してきたジャーナリストが、残忍で、強烈な事件のインパクトゆえに見過ごされてきた、彼らに共通する「闇と真実」に迫る。


出版社からのコメント

■処刑すれば償いになるのか?

子どもを襲い、残酷に殺害。そして死刑が執行された宮崎勤と宅間守。また、確定囚として拘置されている小林薫。彼らは取り調べでも裁判でも謝罪をいっさい口にせず、あるいはむしろ積極的に死刑になることを希望した。では、彼らにとって死とは何なのか。その凶行は,特殊な人間による特殊な犯罪だったのか。極刑をもって犯罪者を裁くとは、一体どういうことなのか。彼らと長期間交流し「肉声」を世に発信してきたジャーナリストが、残忍で、強烈な事件のインパクトゆえに見過ごされてきた、彼らに共通する「闇と真実」に迫る。


Product Details

  • 新書: 238 pages
  • Publisher: 筑摩書房 (2008/08)
  • ISBN-10: 4480064435
  • ISBN-13: 978-4480064431
  • Release Date: 2008/08
  • Product Dimensions: 6.9 x 4.3 x 0.5 inches
  • Average Customer Review: 4.6 out of 5 stars  See all reviews (8 customer reviews)
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4 of 4 people found the following review helpful:
5.0 out of 5 stars 非・悲劇, 2009/6/21
著者が選んだ死刑囚たちは、決して「悲劇の主人公」にはなり得ない人間だった

彼らには、悲劇を彩るべき要素といったもの、例えば貧困、復讐心、嫉妬、それらのものがまるでなかったのだから
彼らにあったのは、常識では考えられない「歪み」
あるべき人間の姿からはあまりにも外れた倫理観と道徳観だった
その中心にいるのは「自分」だけ
彼らにとっては「他者」も「社会」もあってないようなものであり、その存在は「自分」が「自分」でいることを許さない、肌触りの悪い下着のようなものであったのだろう

だから彼らはそれをまとうことを嫌った

そして私たちは「裸」のままでいる彼らを忌み嫌う
それは歪みきった本能を丸出しにして腐臭をまき散らしながら歩いているようなものだからだ

しかし著者はその腐臭の原因を探ろうとする
彼らがなぜ下着を嫌うようになったのか
そして見つけた要因が「家庭崩壊」と「そこにおける暴力」だった
父親と母親が相応の役割を演ずることがなく、死刑囚たちは子ども時代に「社会」の縮小版である「家庭」を知らずに育つ
そこであるべき役割分担、義務と権利、責任と自由、
そういった社会的な規範をまるで学ぶことなく彼らは成長した

特に考えるべきは各種の暴力だろう
身体的のみならず、無視や過度の束縛も暴力の一部である
幼少期からそういった暴力を受け続けていると、極端に依存心の強い、自我の曖昧な人間ができあがる
彼らは自らのその曖昧さに怯え、それを解消するために、何らかの具象的な影響力を及ぼさずにいられない

目に見え、社会に己の存在を知らしめる、最も短絡的な方法
それが、犯罪だ

現代的な「非・悲劇的」犯罪の最大要因は家庭内暴力なのだ
これはほんとうに、もっと注視、重視されていい社会現象なのに、現実がそうでないことがもどかしい
 
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14 of 17 people found the following review helpful:
5.0 out of 5 stars 心の闇を照らすとそこはまた闇, 2008/9/22
By いせむし (東京都) - See all my reviews
(TOP 500 REVIEWER)   
幼女連続殺人の宮崎勉、
奈良の幼女殺人の小林薫、
そして大阪池田小襲撃犯の宅間守。
そして若干の林眞須美。
こういう人々の心のあり方を取材を中心に明らかにしている一冊です。

なかなかの力作です。
まず本人も含めての取材の成果として、
本人の心の中にかなり踏み込めているところが、
類似書と異なる。
書簡のやり取りや接見を続けることは、
通常のジャーナリストや学者には難しいことだとうと思う。
そういう活動を通してそれぞれの人格に迫っているところが、
読み応えがあった。

もう一点、本書が優れているのと感じた点は、
通常このように対象者に近づくとどうしても著者の視点も対象者よりになるものであるが、
本書は冷静に犯罪と背景を分析し続けている
そこも簡単ではない。

さて本書を通じて分かったのは、
重大な犯罪を起こす人間の絶望や浅はかさの深刻さ。
犯罪の被害を防ぐことは彼らの気持ちのありようをどこかで救う必要があるが、
それがいつ誰によってなされるのか。
現実は厳しいと感じた。
確かに犯罪は社会的な文脈で理解する必要がある。
それは本書の主張だと思う。
だからと言って、
社会の側から孤独な若者に歩み寄って、
彼らを救済することは不可能だと、
本書を読んで感じた。
心の闇を照らすとそこはまた闇しかない、そんな一冊。
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15 of 26 people found the following review helpful:
5.0 out of 5 stars はたして死刑で解決するのか?, 2008/9/3
By 都筑コータロー (横浜市都筑区) - See all my reviews
本書を読んで感じた事が沢山あるので、以下箇条書きにします。

*死刑制度は凶悪犯罪を抑止する機能をはたしているのか?
小林、宅間のケースでは自ら死刑になるのを望んで凶悪殺人を犯しており
(死刑を自殺の手段としているとも言える)、死刑制度が抑止力になるどころか
引き金になっている可能性すらある。

*最近死刑判決が増えているのは死刑判決を望む遺族感情を重視したものとも言われている。
つまり遺族に代わって国が仇を討つという論理。(それが近代的民主国家のやるべき事なのだろうか?)
だが自ら死刑になるのを希望している被告たちの望みをかなえてやる事が
はたして犯人に対する報復になるのか疑問が残る。

*世界の流れに逆行して日本で死刑制度を支持する意見が圧倒的に多いのは、
凶悪事件のマスコミ報道において犯人がとてつもないモンスターに仕立て上げられてしまうせいもある。
本書を読めば三人の死刑囚たちも心に病気を抱えた普通の(異論もあると思うが)人間であることが良くわかる。宮崎は統合失調症(分裂病)であった事は明らかだと思う。

*最も重要な事はこの様な事件が繰り返されないように専門家による犯罪研究をしっかりやる事。
日本はこの分野が欧米にくらべて非常におくれており、専門の研究所すらない。
とくに宮崎勤の事件は精神医学にとっては大いに研究の価値があるといわれていて、著者は何人かの精神科医から手紙をもらったりしている。
宮崎、宅間に対して早々と死刑が執行されてしまったのは間違いだったのでは?

*事件の解明にジャーナリズムの役割も重要であると著者は訴えており、
今後も御活躍を期待しています。
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