値ごろ感、つまり費用対価値は分母に費用、分子に価値を置いた分数式で表すことができる。値ごろ感を上げるには、分母(費用)を小さくするか、分子(価値)を引き上げればいい。割引して費用を小さくした場合と、同じ金額でおまけをつけて価値を向上した場合を比べると、割引した方がより大きな効果を生み出す。おまけをつける財源があるなら、誰もが持つ「損失回避」の意識に合致する割引に使った方が有効と指摘する。
だが、実際は値ごろ感は消費者の感覚に基づいている。事実をそのまま受け取るとは限らず、何らかの錯覚が含まれる可能性がある。隣の商品、過去の価格、その商品を入手するのに要する時間、消費者の懐具合など、様々な要素が影響する。商品の並べ方、売る場所、商品表示などで作り手や売り手が値ごろ感を操作することもできる。本書は江崎グリコの「アーモンドチョコレート」、米アップルコンピュータの「iPod」、日本マクドナルドの「100円マック」などを事例に挙げ、商品が持つ値ごろ感を解き明かす。値ごろ感の演出により、衝動買いや、ついで買いを誘う技術なども説明する。
(日経ビジネス 2007/01/29 Copyright©2001 日経BP企画..All rights reserved.)
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