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ラカン派精神分析入門―理論と技法
 
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ラカン派精神分析入門―理論と技法 (単行本)

ブルース フィンク (著), Bruce Fink (原著), 中西 之信 (翻訳), 椿田 貴史 (翻訳), 舟木 徹男 (翻訳), 信友 建志 (翻訳)
5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

『エクリ』の新英訳を完成させたブルース・フィンクによるラカン精神分析の実践的入門書。ラカン派の理論と技法を豊富な事例を通じてこの上なく明快に解説。


著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

中西 之信
京都大学大学院・人間環境学研究科博士課程単位取得退学。言語聴覚士。専門は言語臨床・精神分析。現在、慶應義塾大学月が瀬リハビリテーションセンター言語聴覚科課長

椿田 貴史
京都大学大学院・人間環境学研究科博士課程修了。人間・環境学博士。臨床心理士。専門は臨床心理士。現在、名古屋商科大学マーケティング学部准教授

舟木 徹男
京都大学大学院・人間環境学研究科博士課程単位取得退学。専門は精神分析・宗教史。現在、龍谷大学非常勤講師

信友 建志
京都大学大学院・人間環境学研究科博士課程修了。人間・環境学博士。専門は思想史・精神分析。現在、龍谷大学非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 単行本: 430ページ
  • 出版社: 誠信書房 (2008/06)
  • ISBN-10: 441441430X
  • ISBN-13: 978-4414414301
  • 発売日: 2008/06
  • 商品の寸法: 21 x 15 x 3.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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5つ星のうち 5.0 ただ一言だけ言いたい!, 2009/5/31
 ただ一言だけ言いたい! 本書を読まれた方は皆思うのではなかろうか? 本書の著者の『Lacanian Subject』を是非とも翻訳・刊行していただきたい! 本書の原注で、拙著『Lacanian Subject』の第■章を参考していただきたい、という箇所が非常に多い。本書がとてもすばらしいラカン入門書である故、(それをより完璧なるものへとすべく)、ブルース・フィンクの『Lacanian Subject』を是非、読みたい。それは私だけではなく、本書を読まれた方に共通する思いではないか?
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15 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 傑作, 2008/12/15
By スパルタクス (愛知県春日井市) - レビューをすべて見る
難解なラカン理論を「臨床面」と絡めながら紹介しており、傑作といってよい。この本をもってして、日本のラカン研究の夜明けが始まる。100回くらい読みたい本。疎外―分離―幻想の横断、という初期から中期ラカンの根本図式を分かりやすく呈示しており、また、簡単な集合のベン図を使ってヒステリーおよび強迫神経症も解説されている。この本のように、症例とラカンを理論を関係づけるような仕方でラカンが紹介されてこなかったために、米国・フランス・南米のラカン研究に対して日本は決定的に遅れをとってしまった。フィンクの他の著作も片っ端から翻訳することで、日本におけるラカン受容が進むと思われる。根源的幻想を横断して神経症の彼岸に立った君には友人がおらず孤独であろう―ちょうどジャン・ポーラン『熱心な軍人』に出てくる主人公のように孤独であろう;つまり君は他者から完全に分離して、対象aは君自身の内に(再び)存するようになる―。
この本によるラカン理論の解説の明晰さ・分かりやすさに驚いたならば、フィンクが書いた『The Lacanian Subject』や『Lacan to the Letter』といった本も(英語だが)読むべし(なぜならこれらの本は、ミレールのところで受けたセミネールの成果&要約となっている側面があるので)。ここまでラカン理論を分かりやすく解説したフィンクの才能・秀才ぶりに敬意を表したい。フィンクを読み込めば、ジャック・アラン・ミレールが書いている論文を読んでも分かるようになるだろう。こういった下準備を経て初めて、ラカンのセミネールおよびエクリの読解に進むことができる。最初からエクリを読んで分かる天才はいない。
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8 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 誤解を恐れずに書いた著者フィンクの方法は吉と出るか…。, 2008/7/21
By ジョン・ドゥ - レビューをすべて見る
(TOP 50 REVIEWER)   
数あるジャック・ラカンの入門書、解説書の中でも際立って読みやすく、理解しやすい本と言える。
著者であるフィンクは、あの「フロイトの大義派」のメンバーであるから、ラカン派の中でも極めてラカンに忠実な本流である。

そしてこの本の「序」においてフィンクは述べている。
「ラカンの仕事を、粗雑に一般化、簡略化し、不当に切り貼りして通俗化しているとの見方。このように批判される場合があることは私も覚悟している。」
このような英断の上で本書は書かれているということを忘れてはならないだろう。
とにかく「難解」で有名なラカンをバッサリと簡略化して解りやすさに重点を置いているのである。
すると非常に面白いことに、ラカンの枝葉を削ぎ落とした、幹の部分の思考がハッキリとしてくるからだ。

さらにフィンクは「序」において言う。
「本書は決して臨床的実践に関するラカンの考え方をトータルに表現しようという意図は持っていない。むしろ本書は入門書であり、ラカンを読むきっかけになればよい。」
実際どういう本であり、読者には決してこのことは忘れて欲しくは無いところでさる。
ただ、このフィンクのやり方が奇しくも、ラカンの最も矛盾しかつ命取りともなる、「シニフィアン」の意味という昔からの大問題を逆に浮き彫りとしてしまった。
例えば本文の「P166:思考は言葉によって、すなわちシニフィアンによって…」「P168:言語活動によって書き込まれた身体、シニフィアンによって上書きされた身体である」と、これはほんの一部であるが非常に近い頁間において、このように「シニフィアン」の意味が混乱している。
P166:シニフィアン=言葉(パロール)
P168:シニフィアン=言語活動(ランガージュ)
ソシュールの『一般言語学講義』においては、これらの式は絶対に成立し得ないことは明々白々であろう。
こういう「幹」の部分において、ラカンの誤謬が明確になることは、著者としても予想だにしなかったであろうと思う。
であるかかして、「ラカン派の入門書」でありながら、ラカンの誤謬とも思われる箇所が発見できるというある意味ユニークな本にもなっている。

このことについて、日本のラカン原理主義派は、フィンクが間違っているという言い方をすることであろうが、本書はミレールとも綿密な連携の上に書かれた本である。よって、ミレールのお墨付きとでも言える本なのだ。
これではどうにもこうにもラカン原理主義派は旗色が悪い…。

読者は、自分なりの視点で思考で、ある意味荒さがしをしてみても面白いかもしれない。そしてそれこそが、精神分析全体の進歩であり、ラカンを理解する方法でもあるのだから。
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