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思春期ポストモダン―成熟はいかにして可能か (幻冬舎新書)
 
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思春期ポストモダン―成熟はいかにして可能か (幻冬舎新書) (新書)

by 斎藤 環 (著)
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Product Description

内容(「BOOK」データベースより)

メール依存、自傷、解離、ひきこもり…「非社会化=未成熟」で特徴づけられる現代の若者問題。しかし、これらを社会のせい、個人のせいと白黒つけることには何の意味もない。彼らが直面する危機は、個人の未熟さを許容する近代成熟社会と、そこで大人になることを強いられる個人との「関係」がもたらす病理だからだ。「社会参加」を前に立ちすくみ、確信的に絶望する若者たちに、大人はどんな成熟のモデルを示すべきなのか?豊富な臨床経験と深い洞察から問う、若者問題への処方箋。


著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

斎藤 環
1961年岩手県生まれ。筑波大学医学部研究科博士課程修了。医学博士。専門は思春期・青年期の精神病理学、病跡学、「ひきこもり」の治療・支援ならびに啓蒙活動。爽風会佐々木病院の診療部長として臨床に携わりながら、精神分析、文学、サブカルチャー、現代美術など、幅広いジャンルで評論活動を展開(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

Product Details

  • 新書: 234 pages
  • Publisher: 幻冬舎 (2007/11)
  • ISBN-10: 434498059X
  • ISBN-13: 978-4344980594
  • Release Date: 2007/11
  • Product Dimensions: 6.8 x 4.3 x 0.7 inches
  • Average Customer Review: 4.3 out of 5 stars  See all reviews (6 customer reviews)
  • Amazon.co.jp Sales Rank: #39,685 in 本 (See Bestsellers in 本)

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10 of 12 people found the following review helpful:
4.0 out of 5 stars 関係が病む, 2008/5/20
By 倒錯委員長 (横浜市と夢半ば) - See all my reviews
(TOP 500 REVIEWER)   
まず冒頭で指摘したいのは、斉藤環の文章のうまさ。
別にそれは、レトリックなどによるごまかしが本書にはあるということが言いたいわけではなく、読ませるのが上手いと思う。さすが十冊以上の著作を出版しているだけあって、200p以上の少々込み入った内容でもわかりやすく、すらすら読めてしまう。
(※ちなみに星の評価は文章のうまさではなく内容に対するものです。)

本書サブタイトル、「成熟はいかにして可能か」はあとがきで筆者が明らかにしているとおり反語である。本書が扱うのは成熟が不可能になったわれわれの時代(=ポストモダン)という永遠に続く思春期(=成熟前夜)になって顕在化し始めたネット社会、DV、摂食障害、不登校、ひきこもりという現象と、それらともっとも近い距離にある「若者」である。

それら、なかなか答えを見出し得ない難問に対して筆者の引く補助線は「病因論的ドライブ」(ここら辺の命名センスはサブカルに対する知見の広い筆者らしい)。不登校もひきこもりも、本人自体が他の人とは違う性質をもっているということは稀で、普段はいたって普通の人が多いという。筆者によると不登校やひきこもりというのは、そのように当人自身が何か本質的な問題を抱えているというよりも、社会との、あるいは家族との接続に原因がある、間主観的な問題なのである。言うならば、病むのは脳でも精神でもない、人間関係である。
一度発生したそれらの接続ミスは、本人に過度なプレッシャーを与え、ますます追い詰めていくという悪循環を形成する。それが「病因論的ドライブ」なのだ。

本書が述べているとおり、ラカンは「すべての人間は神経症である」といった。
裏を返せば、我々の誰もがその悪循環に陥ってしまう可能性を有しているということなのかもしれない。

『人身御供論』で大塚英志は、通過儀礼なきあとの成熟をマンガと関連付けて論じた。
本書もポストモダン以降の「未成熟という問題」に密接する一冊。
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9 of 14 people found the following review helpful:
4.0 out of 5 stars 面白かったが、著者自身も、思春期ポストモダン, 2008/3/16
By ペニーレイン - See all my reviews
(TOP 50 REVIEWER)   
精神分析の視点で「ひきこもり」、「ネット社会」、「解離」/「境界性」、「拒食症」、「不登校」について論じていて、たいへん興味深く読みました。
しかし、ありがちな結論に終わっていることには不満を覚えました。すなわち、社会が成熟したポストモダンにおいては、人間が成熟しないことは避けられない。だから、「ひきこもり」、「ネット社会」、「解離」/「境界性」、「拒食症」、「不登校」を異常、未熟、非社会化として否定せず、個人や家族の責任にも帰せず、肯定したうえで、「関係性」のなかに身を置こう、と。価値観が多様化するポストモダンだからこそ、モダンに結論、解決策を言いきってほしかったです。
あと、著者は気に入っているようですが、「病因論的ドライブ」ということばも著者の議論の趣旨をわかりにくくしているだけのように思えました。
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2 of 3 people found the following review helpful:
4.0 out of 5 stars もうちょい突っ込んで。, 2008/3/20
By 餅太郎 ((東京都新宿区)) - See all my reviews
現代の若者が陥りやすいこころの「闇」や、
「ドツボ」が、いったいどんなものなのかが、
幅広く指摘してあって、面白く読んだ。
もう少し、突っ込んで話をしてほしかった。

「関係性が病理をはらんでしまう」という
“病因論的ドライブ”についても、
もう少し、読んでみたかった。
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