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パレード (幻冬舎文庫)
 
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パレード (幻冬舎文庫) (文庫)

吉田 修一 (著)
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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介

都内の2LDKに暮らす男女四人の若者達。本音を明かさず、“本当の自分”を装うことで優しく怠惰に続く共同生活。そこに男娼をするサトルが加わり、徐々に小さな波紋が広がり始め……。


内容(「BOOK」データベースより)

都内の2LDKマンションに暮らは男女四人の若者達。「上辺だけの付き合い?私にはそれくらいが丁度いい」。それぞれが不安や焦燥感を抱えながらも、“本当の自分”を装うことで優しく怠惰に続く共同生活。そこに男娼をするサトルが加わり、徐々に小さな波紋が広がり始め…。発売直後から各紙誌の絶賛を浴びた、第15回山本周五郎賞受賞作。

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5つ星のうち 5.0 世にも奇妙な物語, 2006/6/29
もう一度読み返してみようかとはじめて思った本だ。

ふとしたことで一緒に暮らすようになった5人の「平凡な物語」。のはずだった…。最終章を読むまでは…。

お互い干渉せず、適度に親しく毎日を送る。メンバーの一人、大垣内琴美、通称「琴ちゃん」は「上辺だけの付き合い? 私にはそれくらいが丁度いい」と言う。

それが最終章で衝撃的な事実が明らかになる。しかし、衝撃を受けるのは「読者」だけ。そう、すべて知っていたかのように…。

最終章を読み終えて、しばらくたった後再び読み返せばお気楽学生の良介も、酒癖の悪い未来も、怪しい少年サトルも、面倒見の良い直樹も、そして琴ちゃんの言葉もとても不気味なものに思えてくる…。




※この本は5人の語りで書かれていますが、始めから順に呼んでください。でないと意味不明になちゃいます。
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21 人中、19人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 みんなは本当に知っていたのだろうか?, 2007/1/5
読んだあと、無性に他の人の感想を聞きたくなりました。
「こわい」などという一言に丸め込んでしまうのは、あまりにももったいない気がして
何に怖さを感じたのか、どこに共感できるか、あるいは嫌悪するか
おそらく人それぞれ微妙に違うであろう読後感を知りたくなる、魅力的な小説でした。

魅力的ではありますが、決してグイグイ引き込まれる小説ではありません。
4人の男女が色恋抜きのちょうどよい距離を保ちながら共同生活をする物語は
海外ドラマのようにクールで楽しげですが、特にこれといった事件が起きるわけでもなく
読んでいて少し退屈、だけど面白いという感じです。
登場人物も軽薄でつかみどころがない感じなのですが、それぞれがモノローグで語る本当の自分は意外に真っ当で
馬鹿そうに見えるけど、実はいろんなことを考えているんだねと共感したくなります。

そうやって軽く読んでいるうちに、不思議な違和感が胸に広がってきました。
人に見せている自分と、本当の自分との食い違い
他の人をどこか見下しながら、それに合わせて自分を演出して作るやさしい空間の空虚さ
気楽なドタバタした日常の描写の中に、その違和感が少しずつ広がっていくのがたまらなく不気味で
だから最終章で物語ががらりと転換したときには、こわいというよりも、安心感すら感じました。
退屈だけどスリリングで、現実感がないのにリアル。すごい小説でした。
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6 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0 「こわい小説だ。」(川上弘美の解説より), 2008/11/22
By 麒麟児 (東京都) - レビューをすべて見る
(TOP 1000 REVIEWER)   
様々な事情から独りでは生活していくことができないため本当の自分を隠しながら「この部屋用の私」(130頁)として共同生活に入り、自己を抑制しつつ他の同居人に一応上辺だけは合わせて、しかしそれはそれで何となく充実的に生きてきた4人の人生の実相が、トリック・スターの登場で、暴露されるというストーリー。読み始めてすぐ何か背筋に寒いものが走りつつも、途切れのない緊張感をもって一気に読まされ、最終章でガツンと頭をぶん殴られたかのような刺激作。多くの現代人が多分抱え込んでいる筈のボッカリとした「虚無の世界」の存在を赤裸々に感得させる作品である。(タッチとしては、昔読んだJeffrey Eugenidesの『ヘビトンボの季節に自殺した五人姉妹』を思わせた。)

結局、相馬未来はハワイへ、杉本良介と大垣内琴美は故郷へ、それぞれ散って行くのであろう。(にしても、良介が持っていた五本目の鍵(275頁)は、どこを開けるためのものだったのか。)

カバーに記された粗筋に目を通さず、先入観なく虚心にそのこわさを味わってほしい。(但し、正直いって伊原直輝の人物描写から得られるその人物像と作中行為の必然性(連関性)は今一つよく分からないところがある。)
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