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飛ぶ教室 (光文社古典新訳文庫)
 
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飛ぶ教室 (光文社古典新訳文庫) (文庫)

ケストナー (著), 丘沢 静也 (翻訳)
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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介

この作品こそ、いまの大人と、そして子どもが読むにふさわしい極上の物語。何歳になっても読める=読みたくなる、大人同士、子ども同士、大人と子どものすばらしく深い友情とユーモアが、忘れかけていた温かい人間の心を呼びさます。今回の新訳は初めて大人の目線をはっきりと導入し、軽やかで明晰な話として蘇らせた。訳者・丘沢静也は、長年ケストナーに惚れぬいてきたが、ここにその果実が結晶。


内容(「BOOK」データベースより)

孤独なジョニー、弱虫のウーリ、読書家ゼバスティアン、正義感の強いマルティン、いつも腹をすかせている腕っぷしの強いマティアス。同じ寄宿舎で生活する5人の少年が友情を育み、信頼を学び、大人たちに見守られながら成長していく感動的な物語。ドイツの国民作家ケストナーの代表作。

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27 人中、22人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0 飛ぶ教室にのって, 2007/2/11
この本が上梓されたのは1933年ということに驚いた。ドイツでナチスが政権をとった年である。
そう考えると、この本にこめられたメッセージについて、しみじみ考えさせられる。

「賢さのない勇気は野蛮であり、勇気のともなわない賢さは冗談でしかない」
「なにを悲しむかではなく、どれくらい悲しむかということだけが問題なのだ」
「大人はどうして忘れるのだろうか」

少年5人組の物語にしろ、先生の物語にしろ、どうしても「きれいすぎる」と感じてしまう部分があるのは確か。
しかし、何回も警察にとっ捕まりながらも国内にとどまり、こうした物語を書き続けたケストナーの境遇と心境を考えると、メッセージはきっと、現代に生きる私が思っている以上にずっと重いのだと思う。

「飛ぶ教室」にのって、心を1930年代に飛ばして読んでみると、また別の読み方ができるかもしれない。
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16 人中、10人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 いいな、不自由じゃなくて, 2008/2/20
By やじろべえ (東京都練馬区) - レビューをすべて見る
不思議な題名に惹かれて小学生のころに読んだはずだけど、記憶が薄れて、しょせんは子供の文学さという気持ちがあった。古典新訳文庫に入っていることに驚き、思わず手が伸びた次第だが、大人が読む作品とわかって二度吃驚! グッときた最大のポイントは、少年たちと大人二人の素敵な交流、というより、その交流が大人と子供という、節度も理由もない決めつけから抜け出して、かえって節度ある人と人との交わりが描かれている点だ。そういえば、昔はこういうふうに、面と向かって自分を一人前に扱ってくれる大人が、身のまわりにもいたはずだよな。いまの自分がそうである自信はまるでないけれど、その記憶が妙に新鮮に、そしてヴィヴィッドに蘇ってしまった。人生はかくあるべきもの。さすがケストナー、そして訳者。かわいい孫や子がいるまだ若い人という人たちに、とくに一読をおすすめします。
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28 人中、14人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 「犬のように」忠実な翻訳, 2008/4/13
mocoさんのレビュー(2007/9/12「翻訳が特殊です」)に驚いた。「訳者が足した説明」があるから、というのが理由らしい。
そこで、光文社文庫と、もっとも信頼できる版の原書と、mocoさんおすすめの講談社文庫をならべて、読んでみた。

その結果、光文社文庫の翻訳は、とても原書に忠実だった。訳者は、カフカ「変身/掟の前で」の訳者あとがきで、「オリジナルにたいして犬のように忠実に」が翻訳の方針だと書いているが、それはこの「飛ぶ教室」にも当てはまる。

mocoさんは、講談社文庫を物差しにしてしまったから、「特殊」だと思ったのだろう。
むしろ講談社文庫のほうに、ちょくちょく訳し忘れがある。たとえば、光文社文庫139ページ2行目〜5行目の部分などが、すっぽり抜けている。最後まで「原書と見比べた」なら、すぐ気づくはずだ。あるいは、mocoさんの見比べた原書が、まともなバージョンでなかったのかも?

そうそう、光文社文庫で最初のほうに一箇所だけ、「訳者が足した説明」を見つけた。Tertianerの翻訳だ。「ギムナジウムというのは、9年制の中高等学校のことだ。大学進学予定の子どもが、4年間の小学校をすませて10歳で入学するのだが」(19ページ5行目〜6行目)と追加している。
mocoさんは、これに気づいたのかもしれない。しかしこれは、「訳し込み」という翻訳のテクニックだ。
光文社古典新訳文庫は、訳注はつけない方針らしいから、「訳し込み」が必要になることがある。「飛ぶ教室」の話の舞台である「ギムナジウム」については、どうしても説明が欠かせない。だが目立つ「訳し込み」は、この一箇所だけだった。

最初から最後まで、じっくり原書と見比べながら読んでみて納得したのは、ケストナーの古びないスマートなドイツ語が、カットされず忠実に、良心的に翻訳されているということだ。
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